第二十六話 ページ29
『そう云えば…敦くんと鏡花ちゃんは?』
「社長に指名されて法廷の判事に証拠品を渡しに行ったけれど…そろそろ帰ってきてもいいと思うけど…」
「A‼鏡花の電話に着信があった!直ぐに向かう準備をしろ‼」
『はい!』
国木田さんに云われて私と賢治くんは鏡花ちゃんが居るであろう場所に向かう。
其処には…
「彼処か‼」
『あ、姐さん…?』
最近…遭遇率が可笑しいよ。がれちゃんに中也さんに森さんに姐さん。中也さんは自分から会いに行ったけれど…。
「賢治‼」
「はーい! 頭下げてくださーい」
「…⁉」
「おー 飛んだ飛んだ」
賢治くん…本当に怖い…。何の躊躇もなく…。
「大丈夫か敦」
「国木田さん」
「…お主…Aか?」
『ご無沙汰です。姐さん』
「…どうやら、中也が云っておったのは本当のようじゃな」
『中也さんのお喋りめ』
「今でも遅くはない。…戻れ、A。中也の過保護は私が何とかしてやろう」
『有難うございます。姐さん。戻りません』
「何故じゃ‼」
『
姐さんの表情が曇っていくのが良くわかる。
「探偵者の毒虫共め…鏡花のみならずAまでも…二人にこれ以上毒の光を見せるな!」
一斉に此方に向けられる銃器。
「組織同士の全面戦争と云う訳か この忙しい時に」
「ワァ タイミング最高」
戦闘準備ばっちりの頃合いに第三者の呑気な声。
「衝突一秒前って感じだ あと少し遅く来れば楽できたのに。君やる?」
「構わないが…大勢の人からの注目が…痒い」
「仕方ない『組合』の給料分は仕事しますか」
この二人…組合の異能者‼…最悪だ…。
「そこ危ないよ 『
「国木田さん!上から何かが!」
上を見上げれば四人の人間が降りてきた。この人達も組合の…このままじゃ‼
「いかん!撃て!」
一瞬だった。一瞬で私達の全滅…。遠くから組合の人達の声が聞こえる…どんどん声が離れていく…。まだ…もう少し…。
『いっだ‼…舌噛んで死ぬのは駄目だ。中々噛み切れないし…凄く痛い。治ってるけどヒリヒリする………流石にこの人数を一人で運ぶのは無理だな。誰か起きそうな人は…あれ?鏡花ちゃん?…鏡花ちゃん⁉…いない』
取り敢えず…太宰さんにでも連絡しよう。
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美影(プロフ) - すごく面白いです!言動が漫画、アニメその物で凄く引き込まれます!これからも更新頑張って下さい! (2019年12月14日 19時) (レス) id: 7e8f63469d (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年12月11日 11時