【ハイキュー】研磨くんには妹がいた。

じゅーう。 ページ11

Aside


研磨「Aを離せ」



安心から少し目を開けると兄さんはいつもとは想像もできないくらい顔がこわばっていた。

目にはまるで獲物を逃さないとでもいいそうな闘志が宿っている。

でもアイツはひるみながらもまだ私の腕を離さない。




男「ぅ…そいつは…無理な願いだな…」

研磨「あっ、そう。じゃあもう一回やるー？」




そう言って兄さんがちょっと余裕を見せた途端、アイツが私の腕を離して兄さんへ近づき




男「じゃあ先にお前さんをやるとするかな？」



アイツはポケットに忍ばせていたのかカッターを兄さんの首元へあてた。




『兄さん！！！』




男「さあ、どうする？Aちゃんが素直に俺のところへ来てくれるならコイツは離してやるが……そうしなかった場合は、どうなるかは想像できるよな〜」




そう言ってどんどんカッターを兄さんの首元へ近づけていくアイツ。


どうしよう、このままじゃ兄さんが殺されるかもしれない…


でも私が素直にアイツに捕まってあげたとしても、

アイツが兄さんを離してくれるなんていう保証はないし…




そんな私をよそに兄さんは何かひらめいたような顔をした。

そうして口パクでたぶんこう伝えてきた。




[ もうすぐクロが来る ]




クロが…来る…？

この修羅場みたいな場所にそんな都合よくヒーローみたいに登場できるのかあの人は…




男「さあ、さあさあ！！早くしないとコイツは……………☆☆☆GA☆☆☆！？！？」


クロ「ほら〜、刃物片手によそ見しちゃダメでしょ〜( ・∇・)」




……ほんとにヒーローみたいに来たよ……。

私たちの目の前に現れたのは、そのトサカ頭が懐かしいクロ。

ほんとに来てくれた…と、思わず安心して地面にへたりこんだ。



そして、これまたクロもどこから持って来たのか

手に持っている鉄のパイプでアイツを殴ったっぽい。



どこまで仲が良いんだか……。

じゅういーち。→←くー。

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