恋で瞬く感情 ページ4
今日は、休日だったため、いつもより早めに秀明に向かった。人通りの少ない路地を曲がる。そこに、秀明バッグを持った少し派手めの女子が群がっていた。
私は、その横を通ろうとすると、その中の一人の女の子に肩を掴まれた。
「あんたが立花彩?アーヤって馴れ馴れしくkzに呼ばれている。」
う、私ってそんな風に見られてたんだ・・・。それで、限りなく落ち込んでいると、かなり大きな声で怒鳴られた。
「あんた、何kzと仲良くしているのよ。皆のkzなのに!昨日だって、kzの上杉とか若武とか、黒木君とかと帰ってたんでしょ!?もう我慢できないわ。」
リーダー格の女の子がそう言うと、周りもそーよそーよとか、生意気とかって聞こえてきた。ここ、住宅街なのに・・・。
「あんたも何かしゃべりなさいよ。kzと仲良くして、反省とかないの?」
はっきり言って、ない。でもそう言うと、彼女たちの怒りを買うことは分かってたので、オブラートに言葉を包みながらも、自分の気持ちを正確に伝えた。
「なんで、あなた達に制限をされないといけないの。私は、皆と友達で、これからも仲良くしていきたいと思ってる。だから、あなた達に言われても、友達をやめる気にはなれないから。」
しっかり目を見てそう言うと、リーダー格の・・・皆にレオナと呼ばれていた子が目を輝かせた。
「じゃ、あんたは今もこれからも永遠にkzのことを恋愛的に好きになるってことは絶対ないってことよね。どうなの!?」
「それは・・・。」
私は現に、上杉君のことが好きになっている。ここで、嘘をついたとしても、何かの拍子でバレテしまったら、どうなるか分からない。だからと言って、本当のことを言っても、彼女達はものすごく怒るだろう。
「どうなんだよ、立花!」
「立花のことは立花に任せればいいだろ。お前らに関係なんてないだろ。」
この声・・・。私の大好きな声、上杉君だ。
「う、上杉君じゃない。レオナ達はこの女の教育をしてただけよ。これからの社会で、身の程を分からせるために。」
何とも苦しい言い訳だった。レオナさん達も、相当焦ったらしく、こんな捨てゼリフを置いて、去って行った。
「とにかく、私は何もしてないわ。こんな女に構ってる私がバカだった。立花ってカマチョなんじゃないの。さ、行くわよ。」
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作者名:ぬの | 作成日時:2018年5月6日 11時