【twst】荒唐無稽なセカンドライフ

7話：恐れるもの ページ9

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そしてあっさりとグリムは学園外につまみ出された。
それはもう、まるで忍者のような手際のよさだったとだけいっておこう。


クロウリー「入学式はこれにて閉会です。そういえば、ディアソムニア寮・寮長のドラコニア君の姿が見えないようですが……」

？「アイツがいないのはいつものことだろ」

？「あれ？ もしかして誰も式のこと伝えてないのか？」


誰も式のことを伝えていない、とは。
入学式の日程くらい言われなくても把握できると思う。
寮長ならなおさら。

あとディアソムニア寮って名前は物凄くいかつくて……うん……とても中二心をくすぐるのではなかろうか。


(んーまあ、“だって異世界だから”そういう学校もあるんだよ、きっと。いつまでも私の中の常識で考えちゃいけないね)


生徒「ドラコニアって……まさか“あの”マレウス・ドラコニア!? この学校に通ってるなんてマジかよ……」


“マレウス・ドラコニア”って名前の人らしい。
周りの反応を見ても恐らく合っている。
何だか皆から恐れられている人のようだ。
寮長とかいうから、てっきり尊敬されているものとばかり思っては……そこまでいないけれど。

少し特殊な“何か”を持っているのだろうか。
得体の知れないものを怖がるのは、防衛本能なのかなんなのかは私も知らない。


？「おお。やはりマレウスは来ておらなんだ。“また”式典の知らせが届いていなかったとみえる」


少年らしき人も、そのマレウスという人を知っているらしい。
見た目が可愛らしくても、老人口調のせいで台無しになっているということは、心のなかに留めておく。


アズール「すみません。決して仲間はずれにしたわけではないんですよ」

リドル「どうも彼には声をかけづらいオーラがあるんだよね」

？「まあよい。ディアソムニア寮の者はわしに付いてくるがよい。あやつ、すねてなければよいが……」


(この人は、ディアソムニア寮の寮長代理――副寮長かもしれない――なのかな)

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