【twst】荒唐無稽なセカンドライフ

27話：退学処分 ページ29

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A「ああ……やっぱり」


エースさんとデュースさん(エーデュースコンビ)が発する口喧嘩をBGMに、壊れたシャンデリアを呆然と眺める。グリムを小脇に抱えながら。


エース「グリムを捕まえたのはいいけど、シャンデリアのことが学園長に知れたら――」

クロウリー「知れたら……なんですって？」

エース「あっ……学園長」


そこからは早かった。気づいたら全員退学処分になり、気づいたら全員でシャンデリアの動力源である魔法石を採りにいくことになっていた。

……少し整理しよう。

魔法道具？ の心臓といえる魔法石が割れてしまったので、シャンデリアは直せないこと。

しかし、同じ性質の魔法石を手にいれれば、修理ができるかもしれないこと。

使っていた魔法石を採ったのは“ドワーフ鉱山”という所だが、今は採れる確証がないこと。

一晩だけ猶予を与えるから、それまでに持ってこれたら停学を撤回すること――。

というわけで、今私たちは鏡舎にいる。そう、入学式のときに来たところだ。ここにある扉(ゲート)を使えば、ドワーフ鉱山は簡単に到達できるとのこと。


グリム「ハッ！ オレ様は一体何を……」

A「うーん、グリムは永遠に気絶してた方が良かったかもしれないね」


ようやく目覚めたグリムに、哀れみの視線を向ける。そして、今までのことをかいつまんで説明しておいた。何も知らないのはさすがに困る。


デュース「モタモタしている暇は無いぞ！ ――闇の鏡よ、僕たちをドワーフ鉱山へ導きたまえ！」


……人は、直前になってから実感が湧いてくるものだ。

私も退学ということに実感が湧いてこないし、異世界に来たことも受け止めきれない。15年以上生きてきて、未だに転生したことも飲み込めていない。

闇の鏡なんて似合わないほどの光が発されている。“眩しいな”なんて考えながら、目を閉じる。

この経験で、変われるだろうか。異世界の彼らと話して、関わって。目が眩(くら)むような彼らに、近づけるだろうか――。




〇＊〇＊〇＊

不思議な終わりかた……。
字数稼ぎって思われてしまう……。

そういえば、ツイステのキャラクターは大体“学園長”呼びなんですけど、Aは“学長”呼びなんですよね……。

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