【twst】荒唐無稽なセカンドライフ

19話：印象の変わり方 ページ21

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グリム「なあなあエース。こっちは？」

エース「ああ、こいつは――」


こんなやり取りを何回か繰り返し、7つの石像全ての説明を受けるグリム。
そしてわざわざ説明していくエースさん。


A「なんか裏がありそうなんだよねー……」

グリム「……？ A、何か言ったのか？」


おや、声に出てしまったようだ。
とりあえず『たぶん空耳』とごまかしておく。

そういうとグリムはまたエースさんの方を向き、石像の説明を聞こうとする。
しかし――。


エース「みんなクールだよなあ。どっかの狸と違って」

グリム「ふなっ！？」


グリムは突然貶されたことに驚き声を出す。
と同時にエースさんが我慢の限界とばかりに吹き出した。


エース「ぷっ……あはは！ もう耐えるの限界だ！ あはははは！」


やはり裏があったよようだ。
エースさんが続けて話す。
そしてグリムは、怒りゲージがどんどん上がっているのが分かる。


エース「お前ら昨日入学式で暴れてた奴だろ？ 闇の鏡に呼ばれたのに魔法が使えない奴と、お呼びじゃないのに乱入してきたモンスター。やー、入学式では笑い堪えるの必死だったわ」

A「……」


正直言えば、今すぐにでも殴ってやりたい。
例え事実でも、謝ってほしい。

でも、私はそのために鍛えた訳じゃない。
人を守りたいから。
決して私怨で使ってはいけない力だから。
変わりに怒りを最大限抑え込んだ視線を投げ掛ける。


エース「なに、オレに何か用？」

A「……いえ、すみません」


やっぱりエースさんとは分かり合えない。

そういえば、さっきからグリムが静かだ。
ふとグリムの方を向くと、ワナワナと震えていた。
怒りを抑えているとしたら、感謝したい。


エース「ちょっとからかってやろうと思って声を掛けたけど、色々と予想を越えてたね。まさかグレート・セブンも知らないなんて。どんだけ世間知らずなんだよ」


じゃあオレは授業あるから、そう言ってエースさんは立ち去ろうとする。
ようやく終わる。


グリム「コイツ……言わせておけば！ もう怒ったんだゾ！ ふな゛ーっ！」

A「あっ」


グリムはとうとう我慢できずに炎を撒き散らす。
このまま無視しておけばよかったのに！

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