【wrwrd!】とある国の軍事情エーミール編 (ページ6)

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第五話：籠の中の蝶ページ6

em視点

gr「では。頼んだゾ」

em「ハイル・グルッペン」

カツカツと大量の資料を抱えながら自室へ向かう。

kn「お！ギレリス！なんやそれ」

em「あぁコネシマさんですか。次の戦争の作戦を立てる為の資料です」

コネシマは目を輝かせて次の質問をして来た。

kn「え！？どこの国！？」

em「…ｒ国ですよ」

以前居た国。

恨みはないが、この国の為滅んでもらう。

em「それでは。」

kn「おう！がんばってや」

自室に入り資料を机の上に置く。

珈琲や紙の匂い。

他にも紅茶やお菓子、煙草の匂いもする。

自分が最も落ち着く部屋。

em「ふぅ」

溜息をつき、珈琲を入れる。

――「君はこの珈琲を無限大と考えるかい？」

かつて自分はこの世界の全てを知ろうとした。

叶うはずもない夢を追いかけながら。

父は学者であり何でも知っていた。

街の人からは【歩く図書館】と言われるほど。

街一番の図書館へ行くより父に聞いた方が早いとも言われた。

私はそんな父が好きだった。

勿論、沢山の愛情を注いでくれた母も好きだった。

em「…こんな親不孝な子供で…すみませんでした。」

白い蝶は自由に飛ぶ鳥が羨ましかった。