第十一話：狂気 ページ12
zm視点
戦争当日
いつもの武器で皆が挑む。
両者、絶対に負けたくない戦いがその日、幕を開けた。
銃声や戦車が駆ける音。
兵の声も聞こえる。
インカム越しに聞こえるロボロの声を頼りに動く。
状況はこちらが優勢。
ｗｒ国に勝とうなんて１０００年早ぇんだよ。
どんどん敵の陣地に進む。
狙うはｂ国の総統の首。
しかし一角にある建物が目についた。
真っ白な建物。でもそこは見た目とは裏腹にどす黒い研究所だった。
言うまでもないが…
その研究所は『かつてゾムが居た』研究所だった。
腹の底から沸く何とも言えがたい憎悪で咄嗟に研究所の方に向かってしまった。
総統の首を取る前にアイツらに復讐する。
ヵォ
アイツらの絶望する表情が見たい。
アイツらの全てが詰まった俺に…
アイツらの努力の結晶と言っても過言ではない俺に…
【打ちのめされる姿】が見たい。
今、俺の顔は狂気に満ちた顔をしているだろう。
だって、インカムから聞こえる【仲間】の声が聞こえないんだから。
気が付けば白かった床が赤に染まっていくつもの屍が転がっていた。
zm「………」
もう…何を考えていいのか分からなくなっていた。
本能で体が動き研究所の所長室に足を運んでいた。
バンッと仲を開けると手を組み、静かに椅子に座っている一人の男が居た。
二度と見たくなかったその顔に途轍もない怒りを覚えた。
所長「やぁ。今更ノコノコ帰ってきたんだねぇ。モルモット君。」
zm「あぁ…先に他の奴らに挨拶してきてやったぜ…まぁ冷たくなっていたが」
所長「随分、派手なことをしたね」
zm「せやな。やから…アンタには此処で死んでもらう」
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作者名：卯月師走 | 作成日時：2020年2月1日 17時
