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第61幕 騒がれる ページ16

非常に気不味い中、オレとぬらはひとつのかなりデカい豪邸に辿り着いた。
妖気がだだ漏れだ。物凄く。

…何で今まで気付かなかったんだ、オレ。
こんだけ強い気が充満してたなら、すぐに気付いてたはずなのに。


凛:「ぬら。珱はもう来てんのか?」

ぬら:「おう。中で小妖怪と遊んでるじゃろ…って、居ねぇ…」


うおおおお!待ってろ珱!
オレが来たからにはもう大丈夫だぜ!

珱が居る事だけ聞いて、すぐに屋敷の扉に手を掛け、中に入った。
妖気が強い方へと足を進めて行く。
そして、ひとつの襖の前で止まる。

ここ…だな。

ピシャンッと効果音が付きそうなくらいに強く襖を開け放った。
突然襖が開いたせいか、急に大きな音が聞こえたせいか、そこに居た妖怪達の肩が一斉に跳ねたのがわかった。

さーて、珱は何処に………


珱:「凛!」

凛:「珱!一人で大丈夫だったか?何もされなかったか?」

珱:「はい、大丈夫です!それにしても、どうして凛がここに?」

凛:「ああ…それはな、ぬらから聞いたっつーか半分脅しだったな、アレは」

珱:「脅し!?どう言う事ですか、凛!大丈夫だったのですか!?」

凛:「おう。大丈夫だ」


……あれ?
何か立場逆になってね?いいんだけどさ。


雪羅:「あ、あんた…まさか、昼の…」


振り向くと、赤いぐるぐるの瞳を見開いている女性、雪羅さんが居た。
まさかオレが妖怪だとは思ってもみなかっただろう。完璧に妖気を隠していたから。

いや〜、それにしても可愛いな、うん。
漫画のお陰で知っているが、ここは一応赤の他人のフリをしなきゃな。


凛:「ん?おお、あんた昼間の…。妖怪だったんだな」

雪羅:「それはこっちの台詞よ!てか、あんた昼は髪黒くなかった?」

凛:「あー…、まぁそれには色々事情があんだ。名前、聞いても?あ、オレは凛。音姫、とでも言えばわかるか?」



「「「…え、えええぇぇええぇえええっ!!?」」」



その一言で騒ぎ出す妖怪達。
耳が痛い。
雪羅さんも更に目を見開いている。目玉が落ちそうだ。
珱はあまり状況が把握出来ていないようだった。


雪羅:「あんたが音姫!?ぬらりひょんが言ってたのはあんたの事だったのね!?」

凛:「ん〜…、知らねぇけど、多分?」

雪羅:「な、な、何でっすってぇ〜!!?」


更に騒ぎ出す妖怪達と雪羅さん。



………おい、ぬら。
お前、こいつ等に何言ったんだよ。
雪羅さん、今にも沸騰しそうな勢いなんだが…、大丈夫かよ?

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(プロフ) - 続きめっちゃ気になります! (10月3日 23時) (レス) @page25 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
チカ - 続きが気になりマックス (2018年6月27日 22時) (レス) id: 7c63f912f8 (このIDを非表示/違反報告)
アニメラブ(プロフ) - 面白い!!続きが待ちきれない (2017年12月22日 22時) (レス) id: 9491c8ca0e (このIDを非表示/違反報告)
春歌 - 続きがすごく楽しみです♪ (2017年11月25日 12時) (レス) id: b5a85efb84 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 皆様〉応援ありがとうございます!今更ですが、頑張ります! (2017年8月29日 15時) (レス) id: 1d3fa82ba1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヒア | 作成日時:2015年2月23日 15時

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