思い出 ページ3
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、お昼休憩になった。
授業中は皆静かに勉強をしているけど、お昼になると途端に騒がしくなる。
『ガリさん、お昼だよ』
そう言ってくれる友人は、ここにはいない
弁当の入った鞄ごと手に持ち、声を掛けられる前に足早に教室を出た。
鞄を持っていくのは、目を離した隙に何かされるのを防ぐためでもある。
本来は自分の教室か、ほかのクラスの教室で皆お弁当を食べるんだけど…
俺はぼっちだから、ハブられるから人目のつかない所で食べる。
｢いただきます｣
祖母の作ってくれた、彩りに欠けるけど栄養満点のお昼ご飯。
いつも蒼弥はこれが好きだったね、なんて良いながら詰めている姿は亡くなった母を思い出す。
｢ん、美味い｣
窓から入ってくるそよ風が心地よい。
今日は天気も良いし、洗濯が乾くから良いなぁ
『天気良いから寄り道しよ』
『なんでそうなるの作ちゃん(笑』
『だって天気良いじゃん。きっと夕日も綺麗だよ』
『作ちゃん夕日好きだっけ？』
『んー、まぁね』
｢…本当は作ちゃん、夕日なんて興味ないのにね｣
俺が前に1度、赤く染まった綺麗な空を飽きもせずずっと見ていたから
それから天気が良い日は寄り道して、日が暮れるまで空を見ていた。
｢ごちそうさまでした｣
そんな事を考えながらお昼ご飯を食べ終え、鞄の中にお弁当箱をしまう。
お昼休憩は50分で、あと30分は余裕である
｢こんなに長くても困るんだけどな〜｣
近くの水道で軽く歯を磨いた後、また戻って鞄を枕にして寝転がる。
いつの間にか、風は止んでいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 412人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
中月さん(プロフ) - 桃さん» レス遅れてすみません、ありがとうございます。結末はまだ分からない状況ですが気長にお待ちください！ (2018年10月17日 11時) (
レス) id: 4fb56a48c0 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - はじめまして！私は瑞稀担ではしみずが好きなのですが、このお話が1番好きです！ゆとそやにこれからはしみずがどのように絡んでくるのか今からとてもワクワクしています。これからも頑張ってください！ (2018年10月8日 19時) (レス) id: ea97869320 (このIDを非表示/違反報告)
中月さん(プロフ) - 空さん» いえ、コメントありがとうございます!!スランプで思うように書けなくて悩んでいたので凄く嬉しく思います。拙い文章ですが、これからもよろしくお願いします♪ (2018年8月28日 23時) (レス) id: 4fb56a48c0 (このIDを非表示/違反報告)
空 - はじめまして。私はまだ最近好きになったばかりでにわかと言われるほどの初心者ですがこのお話がすごく大好きです。上から目線みたいな言い方になってしまうかもしれませんが更新頑張って下さい。楽しみにしてます。 (2018年8月28日 23時) (レス) id: b4361413e4 (このIDを非表示/違反報告)
中月さん(プロフ) - 花*花さん» ありがとうございます、そういってコメントは嬉しいです!楽しみに待っていてくださいね！ (2018年8月3日 20時) (レス) id: 4fb56a48c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
