衣更真緒の妹は長袖マスク少女でした。 【あんスタ】

ごめんなさい ページ35

揺らめく体温。

ねぇ、先輩。

歪んだ私のこと、愛してくれますか。愛してくれなくていいから、私を見てくれますか。

『そんなこと言えないにきまってるじゃないですか。』

朱き瞳の前で飲み込んだ言葉は喉に張り付いて離れない。

ひきつる口角を上げて。
さぁ笑おう。
もうさいご。これで最後。

朱い瞳から目を逸らして、駆け出して、笑おう。

叫ぼう。最後の名声で。

_____。

｢Aちゃん…！｣

朔間先輩に待っていろと言われた場所で、落ち着きもなく佇んでいると、見えた愛しき人の姿。
発した声は情もなく震えていて。

嗚呼、良かった。良かった。生きている。生きてるよ…

駆け出して抱きしめたその身体はやっぱり細くて、下手くそな笑みが張り付いていて。

『かおる…せんぱい…。』

力なく回された腕は今にも滑り落ちていきそうで。

｢Aちゃん…ねぇ、もう頑張らなくていいんだよ…。｣

無責任な言葉を吐いた。

『何言ってるんですか…やれますよ…私…できる…やらなきゃなのに…なんで逃げてるんだろ…ねぇ…もう、私…どうしたらっ…』

そんなに声を震わせて泣きそうなのに。
君を何がそんなに雁字搦めにしてるのか。

『ごめんなさい…もう…こんなことしないからっ…だからっ…ごめんなさい…』

消えそうな愛しい人は、

腕を通り抜けて、

帰ると言った。

自分の場所に。

それはあまりに儚くて。

俺は何故だか。

止められず。

声すら出なかった。

______。

グッダグダの極み。
でもこの次の展開はちゃんと考えてます！

長い間更新出来ず、ほんとにすいませんでした！！！

これからも作者ともどもどうかよろしくお願いします！

求められるのなら。→←間違い。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す