東大のねむり姫

第27問 ページ27

「A、お待たせ」

あの後僕は昨日のクイズの続きを軽く勉強してから薬を飲んでいまに至る

待ち合わせ場所に3分前に着いたのだ

『別に待ってないよ。いこ？』

「A…その服装可愛い」

僕の言葉にその返答は少し…かなりおかしいが僕の服装がいつもとは全然違うから仕方ないと思う

いつもならダボッとした男子用のパーカーを羽織ったりしてる僕だが今日は、薄手のTシャツに短パン、ハイソックスに黒の薄いロングパーカー。少しだけおしゃれをしてみたのだ

「Aは昔から何着ても似合うよね」

光がふわりと笑った

『そんなことないよ…これだってたまたま持ってただけで久しぶりに袖を通したよ』

僕が言うと彼女は少しだけ懐かしむかのように目を細めた

「って、こんなことしてる場合じゃないね。おしゃれ探しに行こ！」

僕の手を掴んで彼女が元気よく言った
いつもなら気にしてないけど少し気にしているのか彼女は帽子に伊達メガネと変装もバッチリしてあった

「まずは、髪飾り！東大王はグローブ着るから服装はあと。最初に目に付く髪はしっかりしないとね。」

そこまで言ってから振り返って僕を見てきた

「んー、Aは綺麗なBlue blackだから、白のリボンを混ぜた編み込みでいいと思うんだよね。私！」

僕の髪を少し弄りながら言った言葉に『光がそう言うならそうするよ』と言うと「Aも意見出してよね」とムスッとした顔で言われた

『分かってるよ』

そんな会話をしながら髪飾りが豊富に売られているお店に入った

「Aこの白いリボンか、この薄紫のリボンどっちがいい？」

光が持ってきたリボンを見る
白いリボンにはキラキラと輝くラメが施されていて僕はそれに一瞬で一目惚れをした

『その、白がいい』

僕の言葉に「だよね！」なんて笑顔で言ってそれを持ってレジに向かっていった

『僕が買うよ。』

「いいの、これは私からのプレゼント。頑張ってね」

そう言われた

『ありがと、光』

ここは断るよりは素直に貰おう、そう思い買ったリボンを僕は笑顔で受け取った


『ほんとにありがとね。ヘアリストさんに頼んでつけさせてもらうね』

僕が言うと「shoppingはまだ始まったばかりだよ」って光が笑うからきっとこれから連れ回されるのが分かった

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