東大のねむり姫

第26問 ページ26

朝、いい香りで目が覚めた

『んぅ…』

眠い目を擦り働かない頭を無理やり動かす
すると寝室の扉が開いた

「A、おはよ？朝ごはんできてるよ」

扉を開けたのは光だった

『う、ん…ありがと』

僕は起き上がり洗面台に向かう
顔を洗い目を覚まさせる

リビングに戻ると光は席について僕を待っていた

『「いただきます」』

2人で手を合わせて言う

目玉焼きにベーコン、コーンスープにトースト
全てが綺麗におかれていて
まるで一流ホテルのbreakfastのようだった

僕らはたわいもない話をしながら食べる

「あ、A。伊沢さん達がAの連絡先知りたいって言ってたんだけど…」

光が思い出したように言った
達ということは他の人もなのか…？

『んー、別に教えていいよ。迷惑かける身だしね』

と言うと「そんなことないと思うけど…」なんて苦笑いされた
それから、伊沢さん、水上さん、鶴崎さんの連絡先を渡された

僕は無難に《白雪です。よろしくお願いします》と全員に送った

「『ごちそうさまでした』」

そんなことをしているうちに僕らは食べ終えていた

『光、すごく美味しかったよ。ありがとね』

「どういたしまして」

僕は食器類を片付けた
その後、光は一時帰宅。

また、11時くらいに駅集合でshoppingに行く

僕は少しだけオシャレをする

ﾋﾟｺﾝｯ

《伊沢です。光ちゃんにクイズの傾向を教えといてくださいって言われたんだけど明日、暇かな？》

メールを見ると伊沢さんからそんなメールが来ていた

『明日…か。別に予定ないし大丈夫だよな』

1人で予定を確認してから《大丈夫だと思います。よろしくお願いします》と送信する

ﾋﾟｺﾝｯ

《明日は、水上も鶴崎も来れるみたいだから対策とかしやすくなると思う。ありがとねAちゃん》

僕はそのメールを読んでから携帯を閉じた
いや、閉じようとした

『初めてかもな…大学入って』

携帯の連絡先一覧を見てそう呟いた
大学に入って2ヶ月経ったくらいからずーっとあの噂が僕から離れない

そのせいにする訳では無いが僕には友達が出来ないのだ

光は別だけど…。

だから、携帯に大学の人がいるのは少し…いや結構嬉しかったりする

誰にも言わないけど＿＿。

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