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第37話 ページ19

「Aが欲しい?お前の用事は一体何だ。」
顔をけわしくしながら、サレンに問うゼン。後ろにひかえているオビの顔つきもけわしい。

「ですから、私の趣味のためです。」

「そもそもサレン殿の趣味はなんなんでしょうね、主。」
オビは相手に聞こえるようにわざわざ大きな声でゼンに問いかける。

「私の趣味ですか。」
ご丁寧に反応を示したサレン。

しかし意外にもオビの問いかけにはAが先に答えた。
「私の事を欲しいと言うくらいだから、人を集めることを趣味としているんでしょ。」

「よくおわかりで。」

「人を...集める。」
小さな声でつぶやくオビ。

「それで、譲っていただけるのですか。」

「譲るわけがないだろう!」
間髪を容れずに答えるゼン。その様子を見て、少しだけ嬉しそうな顔を見せるA。

「そうですか。ではいくらで。」

「なっ。金を払って済むもんじゃないだろう!」

「いえ、大概のことはお金ですみます。」

「とにかく、俺はAを手放すつもりはない。」

「残念ですね。それではまた改めて出直すことにいたします。この件、考えておいてください。」

「だから、Aは渡さないと言っているだろ!」
ゼンの叫びが聞こえたのか聞こえていないのか、サレンは部屋を出ていった。

「あいつ、尾行しましょうか、主。」
サレンが出ていった方向を向きながら言う。
「やめておいた方がいい。」
静かに首をふるA。
「A嬢、あいつのこと知ってるのか?」

「多少は。尾行したところで怪我するだけだ。」

「戦いなら好きですよ。ちょっと腕試しといきますか。」
そんなことを言いながら既に外に出る準備をしだすオビ。
「駄目。オビが強いのは知ってるけど、心配だから。わざわざ自分から巻き込まれに行かないで。」

「A嬢...。」

「Aの言うとおりだ。オビ、今回は我慢しとけ。」

「わかりました。」

ネックウォーマーを目元まであげながら、顔が赤くなりかけているのを意識するオビ。
(あんな可愛い顔しながらあんなこと言うなんて、男なら誰でも好きになってしまうだろ。あれは反則ですよ、A嬢...。)

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ   
作品ジャンル:恋愛
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える@低浮上(プロフ) - ワンダーランド☆さん» わああありがとうございます!! (2016年9月3日 23時) (レス) id: 452b3821d2 (このIDを非表示/違反報告)
ワンダーランド☆(プロフ) - える@低浮上さん» 嫌なわけがないです!!ぜひぜひよろしくお願いします!! (2016年9月3日 23時) (レス) id: 56d0db472c (このIDを非表示/違反報告)
える@低浮上(プロフ) - 失礼します、あの、もしよかったらあなたの作品のスピンオフを書かせていただいてよろしいでしょうか……!! 嫌なら全然構いません! (2016年9月3日 22時) (レス) id: 452b3821d2 (このIDを非表示/違反報告)
ワンダーランド☆(プロフ) - えるさん» ありがとうございます!頑張りますねー! (2016年7月31日 16時) (レス) id: 56d0db472c (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - オビ好きなのですごいおいしく読みました!!更新まってます! (2016年7月30日 14時) (レス) id: 5e75a04cfe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ワンダーランド☆ | 作成日時:2015年12月16日 20時

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