私の性別 ページ40
性別に関してはあまり考えていなかった。
と言うより、考える余裕が無かった。
お風呂に入浴する為に服を脱ごうと服に手を掛けた瞬間にお風呂に入浴し終わっていた。
お手洗いに行こうと立てばと済ませ終わっていたり……と人格達が出てきていた。
前までは気にしていなかったが……今は、気になる。
夜、寝る準備を済ませた後、自室のベットに深く腰掛け、人格達に聞く。
「……ねぇ」
ユウヤがどうかした?と聞いてきた。
「私の性別ってどっちなの?」
《……アキラの性別はアキラだよ》
それ以外ないだろ…と呆れたように返される。
「…中性って事?」
《そう考えても良いな》
「そう考えても…って」
《そんなの今はどーでもいいだろ?》
さっさと寝ろ、と言われる。
「…そう、だね」
少し有耶無耶に返され、納得出来ないが仕方がない。
大人しく寝ることに徹することにした。
────────────
視点:ユウヤ
「──と言う事だ。」
アキラが自分の性別について気になっていることを伝えた。
「……まずいね」
[その一、出る時はアキラを演じる事。その二、アキラの性別は本人に隠す。]と言う掟を作っている。
その一に関しては信じられる人の前では不要、としているがその二は…。
「……絶対に隠すしかない、隠し通さないと」
シュウが力強く言い、頷く。
「……」
チラ…とドアを見る。
アイリス、と書かれたドアは固く閉ざされている。
ノックをしても反応は帰ってこず、ツバサがドアノブをガチャガチャと回していたが反応をしていなかった。
「ユウヤ?」
「あ?……何?」
「ぼーっとしてさ…どうかした?」
「いや……上手く誤魔化すのってムズイな〜って」
「確かにそうだね…」
「アキラはバカじゃないからな…」
「でも、たまに抜けてる…」
とツカサが言うとツバサがそれを肯定する。
「確かに〜、銃の手入れの時バネ一個入れ忘れてたし」
その後直してやった〜と言っていた。
……やっぱりツバサは嫌いだ。
人が苛つくことを言うわ失敗すれば笑う…と嫌いな所を思い付けば付くほど苛々してきた。
自由人な所が合わないな…と鼻で笑った。
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Mizin(プロフ) - 紅奈虹夢@虹茶さん» コメントありがとうございます。好きと言っていただけて嬉しいです。 (3月22日 18時) (レス) id: 64f8ddb167 (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢@虹茶(プロフ) - 何回見ても好きです この小説 (3月21日 8時) (レス) @page44 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
Mizin(プロフ) - にぃさん» ありがとうございます!! (8月18日 13時) (レス) id: 64f8ddb167 (このIDを非表示/違反報告)
にぃ - 面白い! (8月18日 8時) (レス) id: ca89a6fb10 (このIDを非表示/違反報告)
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