前世よりも危険が危ないのですが (ページ34)

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報告書(No.2) ページ34

視点：ツカサ

無言で手帳に教えられた魔力に関する情報を書き込む。
何を言っていたのかをシュウがなるべく覚えている為、それを聞きながらアキラに解るようにどう解説するのかを考える。
アキラは勉強するのは苦ではないみたいで僕の話をよく聞いてくれるし質問してくれる。
良い印象はあるが少し欠点がある。
僕らに頼ってくれない…そこが欠点。
「……うーん。」
モンスターの魔法の扱いは日常的に行われている。
しかし、人間にとってそれは非日常だ。

『アキラの銃生成魔法は異端の可能性がある。』

モンスターの魔法は自然の物や槍や鎌などの簡易的な武器召喚魔法であり、銃と言う人工的な武器を生成する、と言う魔法は調べた限り見当たらなかった。
人間が前触れもなく魔力を得ると言うものは博士の反応を見るに中々ないのだろう。
聞いてみるべきか…でも…
《怖い？》
シュウに聞かれ、頷く。
僕のせいでバレてしまったらどうしよう。
バレそうになったら変わって言い訳してあげる。と言われ、聞いてみることにした。

「……」
研究室で作業しているはず…と思い、研究室に行ったが居ない…。
床に落ちている紙を拾ってみると資料であちこちに落ちている。
拾って纏めて置いたほうがいいのかな…と思いながら拾ったが一枚だけ資料じゃなさそうだった。
「これ…報告書？」
研究のかな…と思い、読んでみる。

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報告書No.2

アキラは銃の射撃に慣れてきており、魔力に関しての勉強も意欲的に取り組んでいる。

未だにどういった原理で魔力が発現したのかは分からない。

観察と診察を続けているが精神的に不安定な所がある。
精神異常があると仮定し接する事を決める。

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「……」
観察…精神異常…
頭の中で考えながら落ちている紙を拾って纏めて適当な所に置いておこうとした。
「─ん？誰か居るのかい？」
突然後ろから声が聞こえ、驚いて資料を落としてしまった。
「あ…」
「なんだアキラか…ん？」
「聞きたいことがあって…でも、居なくて」
何を言いたいのかを察したらしい…。
「資料はそこに置いておこうか……っ」
一枚の紙を素早く隠した。

「…あの？」
「なんでもないさ」
…きっと隠したのは報告書なんだろう。
資料を纏めて指定された所に置くと褒められた。
聞きたいことを質問してすぐに研究室を出て行った。
「……」
これ、報告しなきゃ…