突然の来訪者（Fki）

3　 突然の来訪者（Fki） ページ3

「ってかさ、俺、ちゃんと言ってなかったわ。ごめん。」

「うん。分かってるよ。でもね…」

そう言うと、北山の両頬をくいっと抓った。

「い、いひゃい…」

「そんなに痛くしてないでしょ笑。そうじゃなくって、今度から何かあったらちゃあんと俺に言うこと！！出来ることなら協力するから。」

「ふ、ふぁい。」

何とも間抜けな返事を聞いた後に頬っぺたを開放する。北山から俺に言ってくれなかったこと、若干根に持ってるんだからね。

「へへっ。でもありがとう。良かったって言ってくれて、よこーさんからそうやって言われるの正直嬉しい。」

「俺もみっちゃんとはゆっくり話せなかったから、話せて良かったよ。」


そんな事をしている間に

「わたっ！！」

って玄関から、バタバタって凄い音を立てて太輔がリビングに駆け込んできた。



「よっ！！写真見た？面白かったでしょー。」


「いや、発狂しそうになったんだけど！！」


ハァハァと息を切らしながら近づいてくる。太輔が息を切らすなんて珍しい。今日は2人の珍しい所を沢山見るなぁ。2人へのいたずらが成功した俺はとても満足。


「へへ、あー楽しかった。じゃあ、俺帰るね。」


「え？もう帰るの？」


「そりゃ、初々しいカップルの邪魔しちゃ悪いからね。って嘘だよ。これから用事があるんだ。」


「そっか。それじゃ仕方がないね。」


そんな事を言いながら2人は俺を玄関まで送ってくれる。俺はいたずらしたのに2人とも優しいな。

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