マイクの管理人さんの違法マイク狩り

２８本目 ページ30

さすが先生。




身長のせいで変に目立ってしまっている紫色の髪の毛の人物、寂雷先生の元へ走って行く。




『せん』


乱数「あっれー！Aだ！何やってんの〜？」




せんせい、と声をかけようとしたとき、ピンクの塊が私の背後に回っていた。



『わっ…！ら、乱数。』


乱数「えへへ〜！Aの姿が見えたから走ってきちゃった！」



えへへっと笑う乱数。









幻太郎「昨日ぶりですね。」


帝統「え、お前昨日Aと会ったのか？」


幻太郎「ええ。」





乱数の後ろから幻太郎と帝統が現れる。




『やっほ、二人とも。』



私が二人に軽く挨拶をすると、乱数はそのまま抱き着いてくる。





帝統「お、おい乱数！」



幻太郎「帝統、嫉妬なんて自分に自信のないものがする行為ですよ。」



帝統「うっ…。」





『離れろ。苦しい。』





乱数は意外と力が強い。

幻太郎と帝統が何か話をしているが何も聞こえない。



ぎりぎりと私の腰が悲鳴を上げる。





乱数「いいじゃーん！A僕よりも先にあのじじいのとこ行こうとしてたでしょ？これくらい許してよ〜！」





『じ、じじい…？』





すると私の腰に回った手が離れる。



寂雷「年上への敬意は大切だとこの前言ったばかりでしょう。飴村君。」




後ろには乱数の腕をつかんだ寂雷先生がいた。





寂雷「それから女性には優しく、ですよ。」


『助かりました。』





乱数「な、なんだよ！Aも僕に抱き着かれて嬉しいはずだもん！ね！ねっ！？」





え、正直痛かったんだけど。




寂雷「はぁ、人の気持ちくらいわかるようになりなさい。」


乱数「じじいはじじいだから若い人の気持ちがわかんないんだもんねーだ！」




乱数がすねてぷいっとそっぽを向く。




『子供か。』



乱数「あー！Aもそんなこと言うー！」


えーんえーん、と乱数の泣きまね。





一二三「大丈夫ですか？どうぞ、ハンカチです。」


乱数「は！？」




乱数の前に差し出されるハンカチ。




『一二三さん。』



一二三「おや、こんにちは、美しいお嬢さん。」




ホストモードなのだろうか。

確かこのキャラの時に会ったんだっけ。



私がそんなことを思い出していると、



一二三「失礼。」







ちゅっ







軽い音がした。





『え？』






独歩「ひぃいいいふううううううみぃいいいいいいいい！？」





すごい剣幕で独歩さんが猛ダッシュしてきた。

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