マイクの管理人さんの違法マイク狩り

１１本目 ページ12

私が三郎君の頭をなでると振り払われてしまった。




『あれ、嫌だった？』



そう聞くとうつむいてしまう三郎君。




嫌な思いさせちゃったかな？




ごめんね？と言いつつ私は三郎君を見つめる。





『私ね、今回違法マイク狩りくらいの力出したんだ。』



三郎「え？」




違法マイク狩りでバトルをした奴らは意識不明の重体。




『三郎君はね、すごいんだよ。』




私も、久しぶりにガッツのある人に会えてうれしいし。






『ありがとう。』



そう言って私は微笑んだ。



三郎「別に…。」



三郎君はうつむいた顔をますます下にする。



首まがっちゃうよ…？






二郎「お前すげーんだな…。」



二郎君が私を見て瞳を輝かせてくる。




『三郎君と違って素直だね。』




三郎「なっ！！」




一郎「すげーだろ、Aは。」



一郎が私の頭をくしゃくしゃとなでてくる。



『ちょっ…一郎…。』




乱数「もー！せっかく僕とのデートのためにAが頑張ってセットしてくれたのにー！」



乱数が私の頭を見てどこから出したか、くしを取り出してセットしなおす。






『乱数、せめて座らせて。』


私よりも身長が少し低い乱数に、合わせようと思ったら腰が死ぬ。





帝統「おい！A！次俺とやろうぜ！」



『え？』



お前のフロウきいたらぞくぞくしてきた！と帝統はマイクを握り締めてる。







うーん…。


でもさすがに目立ちすぎたんだよねぇ…。



目立ちすぎたら厄介な人が来る可能性が…






「おい！A！！」



『ひっ！』



首をぎぎぎと回すと



『い…無花果サン…。』



無花果「お前な…私の許可なしに勝手にラップバトルをするなといっただろう。しかも野蛮な男どもと…。」






隠れてしてるといつも怒られるんだよね…。



『ご、ごめんなさーい…。』



私が謝ると無花果さんはため息をつく。





無花果「まあバトルをした後のお前はいつも明るい顔をしてるからな…。それに免じて許してやろう。」



助かった…。



私が胸をなでおろしていると




無花果「おいそこの男ども。」




ぎくっ！


そんな音がした気がした。





無花果さんの姿を見たとたんそろそろと逃げようとしていた５人が振り向く。





無花果「Aは私の大切な人間だ。独占できると思うなよ。」





ハイハイどうせ私は社畜ですよーだ。



私はそっぽを向いてため息をついた。

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