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A『水田先生にね、見られた。
き、キス…してるとこ。』
川西『そう……なんや。』
いや知ってるやろ！
まあ｢知ってる｣とは言われへん状況やけど！
ほんま怖いわ賢志郎の演技…
川西『キスしてるとこ見られたから別れたん？』
それ、ほんまそれ重要やで。
………そっからのAの話した内容は
１つ１つがもちろん初耳で
驚きの連発でほんまに死ぬかと思った。
A『…亜生くんに告白された時
｢亜生くんといたら
水田先生への気持ちが無くなるかも｣
って思って付き合ったんだけど…』
ん？
A『亜生くんに
｢好き｣とか言われても手とか繋いでも
気付けばずっと水田先生のこと考えてて…』
え？
A『見られた時…
咄嗟に｢違う｣って言い訳しそうになって。
その時、
｢やっぱり水田先生が好きなんだ｣
って気づいて…』
は？
川西『ええの？
相手……先生やで？
亜生みたいに
同級生と付き合うのとは訳がちゃうねん。
色んな問題も、周りの目もある。
それに負けん自信と覚悟…あるんか？』
………そうや、
賢志郎は先生である前に血の繋がった親戚。
Aが悲しむような姿は見たくないよな。
俺も………
Aが悲しむような最後なんやったら
そうなる前に……
A『賢ちゃんさ……
当たり前じゃん、そんなの。
好きって気づいた時点で覚悟してる。
親とか友達にも反対されるかもしれない。
もしかしたら、悲しませるかもしれない。
いっぱい考えたよ。
でも、いっぱい考えても
私は水田先生が好きな事は
変わらないし、自分でも変えられない。
だから私は、叶わなくても
…最後まで自分の気持ちを貫く。』
…………こいつ……なに言うてんねん……
そんな事言うたら…
もう……後戻り出来んくなるやで？
我慢してるこっちの気も知らんと……
川西『………そうか。
今言うたこと、忘れんなよ。』
A『……うん。ありがと。』
川西『…あ、授業始まるで。
氷。持って行きや。目ぇ腫れるで。』
A『は〜い。
じゃね、け〜んちゃんっ』
『ん〜。』
と、Aは保健室から出ていった。
ｼｬｯ、とカーテンがあいた。
川西『……………さ、どうですか？
水田先生。
感想をどうぞ。』
ニヤニヤしながら
『いや、顔赤ぁ…ww』
と楽しそうにしている。
『賢志郎！お前！
ほんまは知ってたんやろ！？なぁ！？』
川西『ごめんてwww』
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作者名：あいき | 作成日時：2019年7月11日 0時
