【募集企画】シェアハウスでの非日常

プロローグby真冬 ページ22

「綺麗……お姉ちゃん！見……れないよね……」

今日は、青く輝いている満月の日だ。

昔から、私と姉の大好きな日だったのだが……

私は2ヶ月前の出来事で大嫌いになった。

姉がいない。同じ満月の日に姉が殺されたのだ

幼馴染の妹に。私は紅恋を憎んだ。恨んだ。殺したかった。

クレのせいで…！！親のせいでっ！皆のせいでっ！

お姉ちゃんは……

皆、……オッドアイのせいで差.別して虐.めるんだっ！

(神様は不公平だよ……なんでﾀﾋぬのがお姉ちゃんなの？なんで私じゃないの？ほかの人じゃないの？ねぇ……)

神様に問っても意味が無い。

とっくに神様なんて私と姉を見捨てて嘲笑ったのだから。

憎い……姉と蓮以外の人間が憎い

皆ﾀﾋんじゃえばいいのに。

そんな言葉を言ったって聞いてくれる人もいないし、冷たい無機質な部屋を木霊すだけ。

出たい。此処から出して。愛して。優しく笑って。人間だって認めてよ。

そんなの真っ黒な考えをしている貴方たちが人間じゃないよ。

汚れて貶して壊して潰して涎垂らして勝手に泣いて勝手に怒って！！

世界に人間っていう人間はいないと思うんだ。

優しい人はいる。でも、汚れてない人なんていない。

そうでしょう？私の親だって蹴って踏んで何時もの言葉を私に浴びせる。

いつも、いつも言葉は変わらない。一度「ほかに言う事無いの？」

って聞いても言葉では言い返せなくて暴力で返してくる。

可笑しいよ。こんな世界。狂っちゃってる。

私まで可笑しくなっちゃう。

カランッ

何もない部屋に金属の音が響く。

振り向くと姉とお揃いの花のペンダントが落ちている。

それをゆっくり広いあげると中から紙が落ちてきた。

〜綺麗な真冬へ♪〜

もし私がﾀﾋんじゃって悲しいならゴメンね。

苦しいなら置いて行ってゴメンね。

真冬？もうこの生活が嫌なら、森の方にお屋敷があるの。

お祖母ちゃんとお祖父ちゃんが作ってくれた私達二人だけの居場所。

そこに行って住むと良いよ。名前は幻想館。素敵でしょう？

それと、多分あなたには可笑しな能力が開花してしまいます。

それを制御するために幻想館で特訓してね。

真冬と同じように能力を持って苦しんでいる子がいます。

その子達を幻想館に招待して闇を解決していって皆で楽しく過ごしてね。

住むのならば、貴方が幻想館の主人です。

最後に、頼りないお姉ちゃんでごめんね、大好きだよ。

〜お姉ちゃんより☆〜

お姉ちゃん……ありがとう。私、そこへ行く。

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