使い心地は如何ですか ページ3
がん、と荒々しく戸を開けて、中に爆弾を投げ入れる。耳をすかさず手で抑えれば、大きな衝撃とともに爆発音が地下に響きわたる。爆発にケラケラと笑う死刑囚は隠し部屋を確認しようと戸に触れたが、熱かったのか声を漏らして手を引っ込めた。
「傑作ですわぁ、ほんまに」
「性格悪いな……あ、そうだあんた連れてもう国に帰るから」
「あれ、わっちゃ連れてかれるん…？まぁええけど」
眉をひそめて笑う相手の鎖を引っ張れば、身体がこちらに酔ってくる。SMの趣味はなんやけど、なんて考えつつも死刑囚に首輪をつけたまま仲間のいる地上を目指した。地下の湿っぽい雰囲気から一転、地上は血塗れと化していて。
遠目に見た子犬達に声をかける。「おー！」と大声をあげながらこちらに駆け寄るシャオロンとコネシマは、首輪のついた死刑囚を見てはオスマンを見る。まぁ粗方予想はつくが、わざとからかってみても面白いかもしれない。
「オスマン、こいつ…」
「俺のわんちゃん」
「まさかオスマンにそんな趣味があったとはなぁ…」
「いやいやシッマ、お前よく見ろよ！こいつ凶悪犯罪者のAやんけ！？」
え、と驚いた顔をしたコネシマは、死刑囚の顔をじっと見る。ニコニコと笑みを絶やさない死刑囚だったが、やがて「わんっ」と言って犬らしさを強調する。それをされると余計自分がそう言う趣味を持っていると思われそうで、えぇ…、なんて心の中で呟いて。
相手の反応に驚いたコネシマは、やがてはっはっはと大きな笑い声をあげる。赤髪をわしゃわしゃと乱雑に撫でた。死刑囚は身長が小さいためか、170cm代のコネとの様子は兄弟のようにも思える。ふふ、と微笑ましさに笑みをこぼすと不人気が「こいつ新しい仲間？」と問いかけた。
「グルッペンが前々から欲しいって言うてたからな、許可は取ったよ」
「ふぅん…じゃあ自己紹介でもしながら帰ろっか」
「せやね」
ぐい、と鎖を引っ張ってコネシマと戯れる死刑囚に「行くよ」なんて言う。血で濡れた地を歩いては帰りの車に乗って、ただ国に着くのを待った。
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右京丸伍長@878(プロフ) - まんちゃお。さん» コメントありがとうございます！首輪をつける趣味？変態紳士ですから…ではなく一時的な保険です。ありそうですけどね、つけられる方が好きなイメージですけど。 (2017年9月25日 17時) (
レス) id: 6f835c08c5 (このIDを非表示/違反報告)
まんちゃお。 - 自分もオスマンさんの小説を書いてますがすごく読みやすく面白いです!オスマンさんに首輪をつける趣味があったとは…(( 更新頑張ってくださいね♪ (2017年9月24日 11時) (レス) id: 796ae87385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右京丸伍長(´・ω・｀) | 作成日時：2017年9月8日 23時
