牢獄の中からこんにちわ ページ1
外から聞こえる悲鳴や怒号、砲撃など絶望の音色。
それをBGMにうとうとと横になっていれば、城が攻撃を受けているのかパラパラと石の破片が壁から溢れる。僅かな隙間から差し込む日光は炎の色へと変化した。
さて、そろそろこの国は負けただろうか。むくりと身体を起き上がらせて柵の先を見やる。
ここはとある国の地下、死刑囚だけが入る特別な牢獄。そんなVIPルームはもう意味をなさないのだろう。だって僕らを裁く人はきっともうこの世をたったのだから。
壁の隙間が何かによって塞がる。おそらく死体だろう。間からまだ温かい血が流れてくる。床へと向かって垂れていくが、そんなの御構い無しに牢屋の外を見た。
牢獄は暗い。地下な上、逃走されないよう人が通れないほどの窓しかない。窓というより、先程から言っている隙間に近しいが。そして申し訳程度の安い蝋燭が置いてあるだけで、ただただ暗い。そんな牢獄。階段の方からかつかつと似つかわしくない革靴の音がした。
近くなってくる音に息をのみ、声をかける準備をしては柵の先に見えた人影に「おうい」と声をかける。
「あんた、もしかして敵国の人？だったらありがとぉなぁ、寿命ながらえさせてくれて」
「……」
ヘラヘラと笑って言うが、相手は一切返事をしない。歩くのをやめてこっちを見る姿は何処か見覚えがあるようにも思えるが、記憶など全くない。そしてなにより、今は牢屋から正規ルートで脱出することが目的だ。逃走したなど言われれば、生きずらいにも程があるから。
暗くてよく見えないが、茶髪の男だろうか。中性的に感じる整った細い容姿は緑のコートをまとっている。しかし手に持つつるぎは血を滴らせていた。…ああ、これは牢のなかで正解だ。こう言うのは怪しめばすぐ攻撃する。牢の柵、という防護壁があるから今話せているのだ。
べらべらと少し話していればぽつり、と相手が僕の名を呼んだ。
「……A」
「……なんで名前、知ってるん？」
「新聞記事。大々的に出てたん思い出した」
「ああ、あれかぁ。あれ写り悪いから撮り直したいわぁ」
そうへら、とまた笑いながら言う。だけれどね、君は少しミスを犯したようだ。
……牢獄は、酷く静かで薄暗い。長年とは言わずとも、多少ここを過ごせば育つのだ。聞き耳と夜目が。ほのかに聞こえる重低音の声にくすりと笑えば、「きこえてるんよ？ぜぇんぶ」なんて嘲笑った。
驚いた顔して通信機切っても、もう遅いんやで。……�爛�スマン�瓠�
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右京丸伍長@878(プロフ) - まんちゃお。さん» コメントありがとうございます！首輪をつける趣味？変態紳士ですから…ではなく一時的な保険です。ありそうですけどね、つけられる方が好きなイメージですけど。 (2017年9月25日 17時) (
レス) id: 6f835c08c5 (このIDを非表示/違反報告)
まんちゃお。 - 自分もオスマンさんの小説を書いてますがすごく読みやすく面白いです!オスマンさんに首輪をつける趣味があったとは…(( 更新頑張ってくださいね♪ (2017年9月24日 11時) (レス) id: 796ae87385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右京丸伍長(´・ω・｀) | 作成日時：2017年9月8日 23時
