【殺戮の天使】殺人鬼たちに愛された末路。9 (ページ15)

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ﾚｲ｢話、聞いてもらえるかな……｣

毎日

同じ悲鳴

同じ罵声

同じ光景

これが"家族"

…私はキッチンの扉へと近づいた。

___ｶﾞﾁｬｯ、ﾄﾞﾝｯ

すると、目の前で扉が開いてその扉に身体がぶつかった。

ﾚｲ｢あ……｣

開けたのはお父さんだった。

父｢お前…
遅くまでどこを歩いていたんだ。｣
ﾚｲ｢……。｣
父｢相変わらず無言か……
頭は動いているのか？｣
ﾚｲ｢……あの｣
父｢あぁ、お前も俺に文句があるのか？｣

母｢待ってちょうだい…

あなたお金を持ち出して…
どこに行こうっていうの……？

酒？それとも女？
うふふ…また私を不幸にするのね？｣

父｢笑うな……
耳障りだ…

俺は俺の幸福を買いに行くんだ。｣
母｢あら！？
なら私の幸福も買ってきてくれるのかしら！？｣ｶﾞｯ

母｢不幸な私に幸福とやらを買ってきてちょうだいよ！｣
父｢不幸なだけでなくお前は金まで食うのか！？
心を病んで家計のやりくりもできないのに…！｣
母｢____そうやって、すべて私のせいにする…
私に押し付ける……！

あぁあぁああ！！！
汚い男！汚れた手で私の人生まで汚した！！

頭も、体も、性根も酒におかされてる！！｣
父｢あぁどこまでも不幸しかない家なんだ…！
俺には酒が必要なんだよ…！｣

母｢一人だけ逃げないで…！
あなたが！この家を、私をぐちゃぐちゃにしているの！｣

ﾚｲ｢……ねぇ、お父さん。｣

母｢私が悪いんじゃない！！
全部、全部あなたのせい！！！｣

ﾚｲ｢あのね｣

____ｶﾞﾝｯ

お父さんがお母さんを殴った。

母｢痛い！痛い！｣

____ﾄﾞｶﾞｯ

母｢この能無し！！｣

___ｶﾞｯ､ｺﾞｯ

父｢うるさい！
この発狂女！｣

___ｺﾞｯ､ｺﾞﾝｯ

母｢あなたと結婚したせいで、私はもう終わりよ！！｣

……

父｢ﾊｧ…はぁ…｣
母｢……。｣

それからもずっとお母さんは殴られていた。
そして今は黙っている。

父｢あぁ…俺はなにも殴りたくはないんだ…
でも殴らせるのはお前なんだよ…｣

___ﾎﾟﾀ…

お父さんの手からは血が滴っている。
お母さんの血だ。

父｢頭がおかしい女に、何を考えているか分からない不気味な娘…

俺の人生はお前たちが狂わせて地に落としたんだ……！｣

____ﾊﾞﾀﾝ。

それだけ言うと、お父さんは家から出ていった。

ﾚｲ｢……お母さん。｣

もう私の話を聞いてくれるのはお母さんしかいないな。

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