. ページ4
.
なに…これ…
火が出てきたかと思うと、木の十字架に貼り付けられている。
手を止められていて動かせない…！
ﾚｲ｢私は魔女じゃない！！｣
ｸﾞﾚｲ｢魔女の口からいもれだす言葉など誰が信じようものか。
あの証言を聞いてまだそのようなことを言うのか。
君は___あの者たち……そう
天使の心を殺めたのだよ。
心を手玉に取り、奪い去った…
むごいことをしたものだ。
そして今、お前はアイザック・フォスターですら同様に手をかけるつもりなのであろう？
そう彼を…己のために生贄にする気なのだ。｣
ﾚｲ｢やめて………違う。｣
…熱い
苦しい____…
ｸﾞﾚｲ｢さあ、己を魔女だと告げるのだ。
己の正体を吐き出せ。
そして____神聖な炎の中、神にその身を捧げなさい！｣
____ｺﾞｫｵｵｵｫｯ
ﾚｲ｢…こんなこと、聖書には書いていなかった。｣
ｸﾞﾚｲ｢それは当然だ、レイチェル・ガードナー。
君の言う"神"など存在していないのだから。｣
ﾚｲ｢ｯ。
___でも貴方はさっきから神の名を口にしている。｣
ｸﾞﾚｲ｢あぁ、なぜならばそれは、
私の神だからだ。｣
ﾚｲ｢……え｣
ｸﾞﾚｲ｢___私は神の目線に立つ者。
"私"という"神"はここに存在しているのだよ。｣
ﾚｲ｢ｰｰｰｰｰｰ、
…では、あなたが神様だと言うの？｣
ｸﾞﾚｲ｢あぁ、そうだ。
ここでは私はそれにもっとも近しい存在だ。
信仰する心、｣
知らない。
ｸﾞﾚｲ｢それこそが｣
そんなこと。
私は、
ｸﾞﾚｲ｢神の存在意義なのだよ、レイチェル。｣
知らな____…
ｸﾞﾚｲ｢君には、それが最初からなかったのだよ。｣
……
____ﾎﾞｫｵｵ……ｺﾞｫｵｵｵ…
ﾚｲ｢……｣ｷﾞﾘｯ
……いやだ、いやだ…！
神様がいない？
どうして……
そんなのいやだ…
許されない、
許さない。
あの神父は自分が神だと言った。
でも嫌だ…
違う…
私はあの神に殺されたくはない____
でも"私の神様"はいない…
私はーーーーーに殺されたいのに…！
______…あ、れ…？
___熱い、
何も
思い出せない
熱い
苦しい
｢ーーー…｣
｢ーーー…！｣
____ﾄｸﾝ…
冷たくて、心地がいい。
これは…何……？
_____ﾄｸﾝ。
____ﾄｸﾝ…ﾄｸﾝ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春猫
| 作成日時：2020年12月4日 12時
