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良太郎side.
良太郎｢ﾊｱｯ…ﾊｯ……｣ﾄﾞﾀｯ
も、もう無理…走れない…
？？？｢おい、なんでお前…俺を止めれんだよ。｣
良太郎｢…えっ｣
一体どこから声が…
ｻﾗｻﾗｯ…
僕の体から大量の砂が出てきた。なんで！？
すると目の前に砂が化け物のような形をした。
良太郎｢うわあっ！｣
？？？｢妙な奴だなぁ。
まあ、いいや。今から決まり事を言うからな。
ううﾞんッ、お前の望みを言え。どんな願いも叶えてやろう。お前の払う代償はたった一つ…｣
良太郎｢う、うわぁ…｣
しゃ、喋ってる…
僕は後ろへ後ろへと下がる。
？？？｢おい…｣
すると化け物も近づいてきた。
良太郎｢悪霊退散んんっ…！｣
？？？｢誰が悪霊だこの野郎！｣
？｢そういうのじゃないよ。君の中にいるのは。｣
良太郎｢君は…電車の…｣
確かこの黒いパスケースを私のだって言ってた…
？｢あのとき気づくべきだったんだよね。
君が特別な存在…"特異点"だってことに。｣
良太郎｢え？｣
特異点…？
？？？｢ハァ！？マジかよ、特異点！？
あぁああ、もう最悪じゃねえか！｣
化け物は特異点っていうのが嫌らしい。
？｢見つけた…君なら、電王になれるｯ！｣
良太郎｢…え？｣
電、王…？
目の前に砂が吹雪いている。
一体どこから…
良太郎｢！｣
彼は確か、鉄男さん？
キーホルダーの…
？｢あいつ…｣
鉄男｢返せ……返せ……ｯ｣
ﾄﾞｻｱｯ、ﾊﾞｻｱｯ…
一歩一歩、彼が歩く度に大量の砂が出る。
すると、砂から青い怪物が出てきた。
鉄男さんは意識を失ったようで地面へと倒れた。
良太郎｢怪物…！？｣
？？？｢なるほど…特異点か。潰すしかないなｯ！｣ﾄﾞｳｯ
怪物は僕たちの方へ走ってくる。
？？？｢この、てめっ！！｣
まだ僕に憑いていた怪物は砂のままで、青い怪物に立ち向かうが遠慮なく潰された。
？｢ｯ！｣ﾄﾞﾝｯ
良太郎｢おわあっ｣
僕は少女に体を押され、地面にしりもちを着いた。
こんなのやってられないよ…
？｢しっかりして！
ねえ、あのパス持ってるよね！？｣
良太郎｢…え？｣
？｢あれを使って変身するの！｣
良太郎｢変身…？｣
？｢あいつと闘って！｣
彼女が指さしたのはあの怪物。
ほ、ほほ本気で言ってるの！？
？？？｢ハアッ！！｣
良太郎｢うわっ！！｣ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁｯ
？｢闘って！｣
良太郎｢無理だよ、そんなの…｣
？｢馬鹿、死にたいの！！？｣
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作者名：春猫
| 作成日時：2020年8月17日 2時
