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望月に手伝ってもらえたからか、片付けをいつもより早く終わらせることができた。
「すいません、手伝っていただいて……」
「いーのいーの、気にしないで!」
申し訳なさそうに頭を下げる雪に、望月はニコッと笑ってみせた。
 これ以上、先輩に迷惑はかけられない。雪はいそいそと帰りの準備をし始めた。
 あぁ、家にかえりたくないなぁ……。ホッと、溜め息が雪の口から漏れ出た。
「雪ちゃん?」
不意に望月が雪の名を呼んだ。
「はい? 何でしょう?」
「……余計なお世話なら、ごめんなさい」
望月はそう前置きして、言葉を続けた。
「……今、悩みとか、ある?」
雪の目が泳ぐ。
「なんで、それが……?」
「…………なんで、ねぇ。女のカンってヤツかな?」
ふざけた様な口調だが、望月の顔は真剣だった。
 「……悩み、聴こうか?」
雪はゆっくりと頷くと、望月に促されるがまま、椅子に腰掛けた。

 一通り話し終わり、雪は口をつぐんだ。望月は「つらいね」と一言だけ発し、物思いに耽っている様子だ。
 「……両親に、非はありません。悪いのは、テストで点数を稼げず、勉強もせず、四六時中絵を描いている、私、なんです。わかっては、いるんです……。けど」
雪は少しの間、言葉を区切った。
「……小学生の頃、両親は私の絵を誉めてくれました。私のできるところも、ちゃんと見てくれていました。ですが、今は……」
そこまで言うと雪は下を向き、黙りこんでしまった。

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設定タグ:百合 , 束縛 , 倒錯   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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イワナガ印の腐った猫缶 - 誠に勝手ながら、しばらくこの小説の更新をお休みさせていただきます。更新を楽しみにしてくださっている皆様には、本当に申し訳ございません。 (2017年12月27日 13時) (レス) id: 4b9c3cb198 (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - ムスカリ@ハイセファンクラブさん» ひぇえええええぇえぇええ!! あ、ありがとうございます!! そういっていただけて嬉しい限りです! ご期待にそえるよう、これからも更新頑張ります! コメントありがとうございました! (2017年12月18日 22時) (レス) id: 4b9c3cb198 (このIDを非表示/違反報告)
ムスカリ@ハイセファンクラブ(プロフ) - 私この作品とても大好きです!これからも更新頑張って下さい! (2017年12月18日 0時) (レス) id: f0fd22494b (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - 今まで失踪すいませんでした! スランプちゃんが私の所に来ていたものですから……。これからは、なるだけちゃんと出しますので……。これからもよろしくお願いします!! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 8440609dae (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - おかげさまで、1000hitを達成することができました! これもひとえに、いつも読んでくださっている皆様のおかげです! これからも、この二人の物語をお楽しみください!! 今回は本当にありがとうございます!! (2017年11月30日 21時) (レス) id: 8440609dae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イワナガ印の腐った猫缶 | 作成日時:2017年11月12日 3時

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