二人の関係 ページ2
その時、美術室内には二人の少女の姿があった。一人は黙々とキャンバスに絵を描き、もう一人はそれを見つめている。
不意に絵を描いていた少女が後ろを向き、驚いたような声をあげた。
「あれ、雪。帰ってなかったの？」
雪と呼ばれたその少女は、はにかみながらもう一人の人影に声をかけた。
「いや、今日も、望月先輩と帰りたいなって……」
望月先輩と呼ばれた少女は、嬉しそうに笑い、メガネをくいと上げた。
「そっか。じゃあ、ちょっと待ってて」
望月はそういうと、絵筆をバケツの中にちゃぽんと突っ込んだ。
「いつもごめんね。まっててくれて」
「いや。自分で勝手に待ってるだけですし……。気にしないでください」
そう言いながら、雪は横目で帰りの準備をする望月のことを、じっと見ていた。美人画に出てくる様な整った顔、スラリと長い手足……。
先輩、私、もうっ………。
「雪」
「ふぇぁ？！ な、何でしょう？」
考え事をしている最中に声をかけられたからか、雪の口からは拍子抜けした声が飛び出した。それを見て望月はクスリと笑うと、言った。
「……もう、してほしい？」
望月の言葉を聞いた瞬間、雪の顔が真っ赤に染まった。
「な、んで……？」
「何でって、雪の表情が『もう我慢できません』って言ってるんだもの」
ケラケラとした調子でそんな事を言ってくるものだから、雪はますます赤くなり、下を向いた。
「……で、どうするの？」
望月の声色が変わった。雪が顔をあげてみると、望月の顔がすぐ前にあった。
「するの？ しないの？」
雪はおずおずと答えた。
「し、たい、です…………」
途端、望月の目の色がはっきりと変わる。望月はかけていたメガネをゆっくりとはずした。まるで自分の本性をさらけ出すかの様に。
あぁ、先輩。ようやく私に先輩の“本当の姿”を見せてくれましたね。
雪は床に押し倒された。
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イワナガ印の腐った猫缶 - 誠に勝手ながら、しばらくこの小説の更新をお休みさせていただきます。更新を楽しみにしてくださっている皆様には、本当に申し訳ございません。 (2017年12月27日 13時) (
レス) id: 4b9c3cb198 (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - ムスカリ@ハイセファンクラブさん» ひぇえええええぇえぇええ！！ あ、ありがとうございます！！ そういっていただけて嬉しい限りです！ ご期待にそえるよう、これからも更新頑張ります！ コメントありがとうございました！ (2017年12月18日 22時) (レス) id: 4b9c3cb198 (このIDを非表示/違反報告)
ムスカリ@ハイセファンクラブ(プロフ) - 私この作品とても大好きです！これからも更新頑張って下さい！ (2017年12月18日 0時) (レス) id: f0fd22494b (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - 今まで失踪すいませんでした！ スランプちゃんが私の所に来ていたものですから……。これからは、なるだけちゃんと出しますので……。これからもよろしくお願いします！！ (2017年12月17日 22時) (レス) id: 8440609dae (このIDを非表示/違反報告)
イワナガ印の腐った猫缶 - おかげさまで、1000hitを達成することができました！ これもひとえに、いつも読んでくださっている皆様のおかげです！ これからも、この二人の物語をお楽しみください！！ 今回は本当にありがとうございます！！ (2017年11月30日 21時) (レス) id: 8440609dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イワナガ印の腐った猫缶 | 作成日時：2017年11月12日 3時
