いわく(テテ)つき物件

34 キス ページ34

.


あと少し、あと少しでクリアなのに！






「あーーーまたダメ！難しい無理〜」


『どれどれー？』





「このゲーム本当に難しいの
ほらここ！ここが越えられないのっ！！」




『も〜そこはさぁ』








こうだよって後ろからハグして、
画面を指差しながら教えてくれるテヒョン。






テヒョンの低くて、ちょっとかすれた声が耳元で囁かれてドキドキする、、、




『こっちをタップしてすぐこっちだよ、も〜下手だなぁ』






テヒョンの大きい身体に私はすっぽりおさまった。





そしたら、画面を指差していた手が動きを止めて、





彼の手が私の手に重なった。









『好き』




「私も、大好き」







『A』


「ん？」









チュッ






後ろを振り向いた瞬間だった





「今の」


『んふふキスしちゃった』





短いキスを、
わかりやすいように音を立てて。





「……………もう一回」


思わずこぼれてしまった言葉。






チュッ






照れる、めちゃくちゃ照れる

でも、なにこの幸福感。





『今度はAからして？』



チュッ




『「 んふふふふふふ 」』



2人して笑っちゃう。





小鳥かってくらい何回もチュッチュして、





テヒョンは私のおでこ、瞼、鼻、耳

顔のあらゆるとこにキスを落としていった。







「ちょっと、頭はやめてよw」


『Aの全部を俺のものにしたい』









触れられない寂しさもあった、


けど心は、今までの人生で感じたことがないくらい満たされていた______



.

35 寝室の塩→←33 お互いをわかりあう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す