いわく(テテ)つき物件

29 別れ ページ29

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『ただいま』






4日振りにテヒョンが帰って来た………









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「4日も黙ってどこ行ってたわけ？」




『……友達の家とか』





この前のナナさんのとこ？
とは怖くて聞けなかった。









「もぅ会えないのかと思ったじゃん……っ」








今回だけじゃない。わたしは常に不安だった。





君はいつも幽かで、掴めなくて、

いつか急に消えて
いなくなるんじゃないかって________









この4日、夜眠っているようで、心は休まっていなかった。





朝目覚めたら、テヒョンが帰ってきてるかもって家中を探した。









「人には帰り遅くなるなとか、
遅くなる時は事前に言えとかうるさいくせに、
自分はなんなの？自分勝手すぎ！！」









悲しみ通り過ぎて、怒りがこみ上げてくる。









「私の気持ち知ってるくせに……
どれだけ不安だったかわかる？？

テヒョンには人の気持ちがわからないんだ！
人のこと好きになったことないもんね？
そういう人の気持ちがわかるわけないよねぇ！」








虚ろな目をして、斜め下を見つめるテヒョン。







自分の頭にかーっと血がのぼるのがわかる。









「もう出てってよ！！！私の生活に入って来ないで！！！」








『……わかったよ』









へー、そんな簡単に出て行くんだ？









別れってこんなにあっさりなの？









「人を好きになったこともないテヒョンには愛っていう感情がかけてるんだよ！
だから平気で人のこと傷つけられるんだよ！！！」









もうヤケクソになってる。


吐き捨てるように言葉が出た。









『…………………人の気も知らないで……』





「は？」









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『俺がどれだけ我慢し…』




そっぽを向くテヒョン。









「なに？ハッキリ言ってよ？！」









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『……………好き』

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