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49話 姉 ページ21

優翔「ついてきてくれてありがとう…助かるよ。」

ブラピ「ついてきた、じゃない。囲まれて仕方なくついてっただけだ。」

アユミ「な、何で移動しなきゃいけないの…!?怖いよ…!」:(;゙゚'ω゚'):

優翔「……これは裏切りに値するからだ。僕はここのボスとは気が合わなくてね…。」

ブラピ「ボスって…街長か…?お前の親じゃないのか?」

優翔「…少し違います、確かに父…いや、街長もボスではありますが、真の敵は彼ではない。」

アユミ「どう言う事…?」

優翔「僕がどうしても倒したいのは彼じゃなくて、彼の妻…つまり僕の母…!」

ブラピ/アユミ『!?』


優翔は歯を食いしばってドンっ!と机を殴った。

アユミが驚いて背後に隠れる。


優翔「あいつは許せない…!僕はあいつを倒して、この街を直す!そして、どうしてもやらなくちゃいけないことをしなくちゃいけない…!」

ブラピ「…なるほどな?お前はオレ達を利用して親を倒したいってわけだ」

優翔「そうだ!あの人達を倒して、僕は姉さんを探したい!」

ブラピ「…姉さん?」

優翔「はい…姉さんは両親に嫌われてまして、酷い扱いを受けて逃走。その姉さんをどうしても見つけて、あいつらに謝らせて、心を開いてほしい…!」

アユミ「姉…」

優翔「姉さんは優しい人だった…父が違う僕とは扱いが全然違うのに、僕を責めることはせずに優しく接してくれた。なのに…急に会えなくなって……。」

ブラピ「動機は十分…か。」

優翔「信じるの…?」

アユミ「嘘付きには見えないよ…?」

ブラピ「あぁ、何しろアレ(粉々な机)が物語ってるからな……」


先程殴られた机は木っ端微塵。

流石に嘘でここまで出来ないだろう…。

それに、語っている時の優翔さんからは、ただならぬ気配を感じた。

黒くて、ドロドロで、グニャグニャと動くような。


ブラピ「ちなみに、姉の名前は?」

優翔「ごめんなさい、それが分からなくて……。漢字は読めなかったし、両親姉さんの事をアレ(・・)とかソレ(・・)としか呼ばなくて……。」

ブラピ「一番大事な所なんだが……」


お姉さんか……。

優翔さんがこれほど礼儀正しいのだから、しっかりした方なんだろうなぁ……。


アユミ「弟かぁ…」

ブラピ「こっちを見たってムダだぞ、オレはお前の弟にはならん」

アユミ「ちくせう…」

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作者名:うらみん | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月19日 23時

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