サン ページ3
昨日水を流し込んだおかげで
二日酔いに持ち越すことなく
遅れそうだというマネの迎えを断って
自分の車で仕事場に向かった。
「うぃーす」
2「え？今日早くない？」
と驚いてるニカに
「そっか？」
白々しく言いながらコートを脱いで、
ニカの横に腰掛けた。
まだニカしかいねえのか。
楽屋を見渡して息を吐く。
ほんとは藤ヶ谷のことが気がかりで
早く来てしまったなんて言える訳がない。
ニカとたわいもない話をしながら
収録が迫ってきた頃
そっと開いたドアから現れたのは
横尾さんと、藤ヶ谷。
Y 「遅くなってごめんね。」
俺は頭よりも先に身体が動いて
横尾さんの後ろに隠れるようにして立つ
藤ヶ谷の腕を引っ張って連れ出した。
使われていない楽屋に入って素早く鍵をかけ 、
立ち尽くしている藤ヶ谷の正面に立つ。
「おい藤ヶ谷？」
大きなマスクとハットで覆われてるから
藤ヶ谷の表情が読み取れない。
だけど楽屋に入ってくるなり一瞬見えた青ざめた顔色。
俺の呼びかけに反応しないから
マスクを外して両手で顔を挟んで
無理やり上げさせた。
「……っ…藤ヶ谷？」
今にも零れ落ちそうなほどに
切長な目には涙を浮かべ
それを必死に耐えるかのように
唇を強く噛んで、顔を歪ませている藤ヶ谷の顔。
俺が連れ出したくせに
初めて見るその表情に
なにも言えなくて
なにを言ったらいいのか分からなくなって
ただただ、無言の時が流れる。
F「…なんで、
…なんで…優しくするのっ」
肩を震わせ、手を強く握りしめて
俺を睨むように顔をまた上げた藤ヶ谷。
「…なんでって
お前だからに決まってんだろ？」
同時に、藤ヶ谷の目から涙が溢れ出した。
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ここ(プロフ) - 改めて読み返しましたがやはり切なく苦しいけど大きな愛で包む太輔さ んが大好きです。ハッピーエンドで良かったとまた思 いました。何度読んでも泣いてしまいます。素敵な作品ありがとうございます。新しいアカウントでの作品楽しみにお待ちしてます。 (2017年12月20日 1時) (
レス) id: ac7391eab1 (このIDを非表示/違反報告)
みっつん(プロフ) - 次回作、リアルがいいです！ (2017年4月7日 20時) (レス) id: 87dbec6d33 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - ハッピーエンドで良かったです(´;ω;｀)たいちゃん良かったね…と涙出ちゃいました。 (2017年4月6日 22時) (レス) id: 6b9cfbbed6 (このIDを非表示/違反報告)
な太郎(プロフ) - 初コメント失礼します！あけましておめでとうございます！！作品、読ませてもらってます。太輔さんとみっちゃんどうなるのかなって気になってましたけど、思い出したんですね！！なんか泣けてきて…これからが気になります。 (2017年1月2日 0時) (レス) id: 9981a80c76 (このIDを非表示/違反報告)
FKLove(プロフ) - 非常に切なくて泣きました。これからどうなって行くのか非常に気になります！更新楽しみに待ってます！応援しています！ (2016年12月24日 2時) (レス) id: 433e8b83c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ア :
作成日時：2015年4月12日 17時
