やからちゃうねん！ （5）

#202 ページ12

剛 side



椅子に座ったままだがまだ腰が痛む。


する日間違うたな…。次の日学校の時はやめとこう。





「じゃあ外周１０ 開始！」





そう思ったばっかりやったのに！


なんでこんときに限ってマラソンの授業なん？


しかも３時限しかないし、


…ほんまついてない…。





剛「は…っ、」





「姫 がんばって！」


「先に行っとくね！」


「無理しないでね！」





剛「あっ、ありがと！」





どんどん置いて行かれる僕。


気づけば団体から大分離れた所にいた。





「はい堂本３周〜 かんばれ〜」





３周、でこんなにきつかった、っけ。





剛「はっ、はぁ…っ」





光「剛、」





剛「んあ？…っは、光一…っ」





後ろから話しかけられた。


お前 なんで後ろ…っ、


あ。…もしかして抜かされる感じですか？





光「お前大丈夫か？」





剛「だいっじょうぶ！」





光「無理 すんなよ」





そう言って僕を抜かした。


数分後、バタバタと後ろから足音が聞こえてきた。


すごいなぁ光一、先頭やん。





『堂本９周目〜 あと１周がんばれ！』





うそぉ…。





剛「は…っ、…っはぁ…っ」





「堂本５周目ー！がんばれ！！」





光一とは違った『がんばれ』を。


あと５周て！！


もうあかん…っ、、





光『ハァ……ハァ…』





速いなあ。


結局僕は集団に追いつけず約５分遅れで完走した。





光「剛くん、お疲れ様」





剛「っ、ハッ…ハァっ…ッは…」





しゃがみこむだけでは苦しくてグランドに仰向けになった。





光「汚い汚い(笑)」





剛「…も、むり…っ」





「お〜い、堂本大丈夫かぁ〜っ？」





剛「だいじょうぶです！」





「こういう時は歩いた方がいいぞ」





剛「ぁはい」





未だ多くの酸素を必要とする身体を起こして


立ち上がろう、


…とした時





剛「うっ、」





腰が悲鳴をあげた。





光「…剛…？」





剛「ッ、…」





光「気持ち悪い？」





ブンブンと横に首を振る。


あかん めっちゃ痛いっ、





光「苦しい？」





ちゃう！





剛「こ、ちゃん…」





光「ん？」





僕に合わすようにしゃがんでくれた。





剛「こ、腰が…」





光「腰？……、ぁ、っはよ保健室…ッ」





剛「っ立てん…」





ほんまどうしよ…っ、





光「首、掴まって」





剛「え？」

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