35.考えたこと、ありますか？ ページ36
女side
女「あのさ。どうして君たちが出陣するところに、既に地図があるのか……考えたことある？」
鶴/前田「いや。/いえ…。」
女「そうなんだよ。誰も……気になんてしない。その地図を作るために、誰が真っ先にその地に送り出されているのかなんて。」
前田「ま、まさかっ……！」
女「そう、そのまさかだよ、前田くん。Aは今は1人で、新しい合戦場に行って、時間遡行軍と戦っているんだ。」
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私たちが10歳になった時。
過去の函館に行ったんだけれど…。
人間じゃない……化け物が、刀を振りかざしてきた。そんな有り得ない状況が、私は怖くて怖くて……。
「相手の強さを測るため、敵と必ず交戦すること」
「敵の本陣までのルートを最低2つ、発見してくること。資材も同様くらい」
「場所は必ず把握しておくこと」
それだけ言われて、私と同室だった5人は、函館に送られて、戦った。
結果は圧勝。
戦いの中、足がすくんで動けなかった私を、Aは何も言わずかばってくれた。
おかげで、私は今も生きている。
でも、私とAを除く3人は……みんな死んだ。、
みんなが取り損ねた敵の首は、Aが全部取った。
全身に敵と仲間の血を浴びながら、Aはたった一言だけ呟いた。
「くだらない」……って。
最初は、なんて血も涙もない奴なんだ！って思ったけれど、今はそんなことは思えない。
函館から本部に戻ったあと、Aは研究所の人に堂々と言った。
「私だけで充分だ。他はいらない。この子は、もっと別の場所で使える」
私を指しながら、さも当然のように……。
それで私は、戦闘特化型のこの課に配属された。
でも…どうしても、この耳にこびり付いて離れないのは、研究所の人が言った、
「身元不明者なら死んでも問題にならない。そもそも、最初から居ないようなものなんだからね。」
って言葉だけ。
Aはそれを分かってる。自分が都合のいいように使われているってことを。
今は色変え課に配属されているって、表向きにはなっているけど、Aには裏の仕事があるんだよ。
Aはそれに対して、何も文句は言わない。
自分が辞めたら、また違う誰かが、自分と同じ運命をたどるって……分かってるから。
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女「Aがね、言ってたの。他人が死ぬ方が、自分が死ぬよりずっと苦しい…って。」
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愛歌(プロフ) - 芭紅さん» 私の考え方はネガティブにポジティブなのであまりオススメできませんが、そう思っていただけるのなら大変嬉しいです。心に余裕があると、どんな人にでも優しくできますから。貴方様もきっと、優しく強い方なのですね。(長文失礼しましたw) (2017年3月6日 1時) (
レス) id: d9cd11fc32 (このIDを非表示/違反報告)
愛歌(プロフ) - 芭紅さん» 長文嬉しいです！コメントありがとうございますっ！イジメはなくなって欲しいものではありますが、無くならないのが現実ですよね。イジメを受けている方には、死ぬ理由ではなく、生きる勇気を持ってほしいです。 (2017年3月6日 1時) (レス) id: d9cd11fc32 (このIDを非表示/違反報告)
芭紅 - なので作者様がこうして文字にしてくださったことによって、いじめからは救われないかも知れませんが私はそう思うことによってここが少し軽くなったような気がしましたので、そういう考えもあるのだと思って救われる方が増えたらなって思います。長文失礼しました。 (2017年3月6日 1時) (レス) id: dc17e261a5 (このIDを非表示/違反報告)
芭紅 - こんにちは、この作品たまたま見つけてとても好きになりました。…続編へ行く前の最後の話でいじめについて出てきたのでコメントしたくなりました。私もいじめにあったことがあって…今は全然なのですがある時自分のおかげて助かっている人がいるのでは？とおもいました (2017年3月6日 1時) (レス) id: dc17e261a5 (このIDを非表示/違反報告)
霧憑 幻(プロフ) - 愛歌さん» いえ、私は全然大丈夫ですよ！？ (個人的に自分に来た悪口や嫌がらせだのなんだのを、それで相手を悪く思わない口実にしてましたから！)← (2017年1月10日 9時) (レス) id: a919ed2021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛歌 | 作成日時：2016年12月3日 21時
