ハンカチ ページ40
制服で身を包んだ僕達。
七鬼は私服の黒い服だけど。
……知ってたけど、燃やしたら人の骨ってこんなにも小さくなるんだね。
手が震えて、震えて、僕は骨を納めるのを断念した。
いつもと違って余裕の無い黒木に代わって、比較的、落ち着いている上杉が僕の背中を抱き寄せた。
それだけで今は安心する。
上杉は泣きそうな、不思議な優しげな顔で…頷いた。
チラリと右の方を見ると、若武が頷いた。
ゾロゾロと僕達は火葬場から出て行った。
黒木と美門、七鬼はコンクリートの壁にもたれかかり、若武と上杉、僕は向かい合うように鉄の柱に寄りかかった。
鉄の冷たさが服の上から伝わってくる。
……………誰も泣いてない。
お互いに泣き顔を見せまいと我慢しているのだろう。
僕もそうだから。
泣くのは帰ってから。
ハンカチは家においてきた。
若「これから、どうする?」
kzの存続について、言っているのだろう。
若「アーヤは永遠にkzのメンバーだ。」
若武の言葉に皆が力強く頷いた。
若「立花調査隊員がいない今、kzを存続すべきだろうか?」
最近見た夢で、アーヤは存続してほしいと言っていた。
僕は、存続すべきだと思う。
アーヤはきっと、存続を願ってあえるから。
解散なんてしたら天国のアーヤが哀しむに違いない。
普段はあまり主張しないタイプだけど、今回ばかりは真っ先に口を開き、自分の主張を伝えた。
翼「ん、俺も存続派。アーヤなら空から見守ってくれると思う。」
美門の賛成に続いてポツポツと、皆が賛成してくれた。
忍「いざとなったら、俺が立花を呼び出せば良くない?」
若「その手があったか!Niceだ、忍隊員!」
上「今のNiceの発音、立花がいたら激怒してたぜ、きっと。」
暗かった皆の顔に輝きが戻ってきた。
アーヤ、ありがとう。
お疲れ。
空から見守っててね。
これから、どうなるんだろう。
何が起こるんだろう。
不安と期待を胸に抱いて、青空を見上げた。
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通行人A - 虐待をネタにしないでください。虐待経験のある自分からすると物凄く不愉快です。病気もそうです。 (6月18日 12時) (レス) id: 05d80f8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
lovesea - 感動でした!! 今度は、アーヤが生きていてほしいです。あと、私は上彩推しなので、この二人中心だと嬉しいです。 (2020年10月6日 14時) (レス) id: cd2f91d5b2 (このIDを非表示/違反報告)
花桜L - ゆづづんさん» ありがとうございます!スピンオフ書くので、そちらも是非楽しんでくださいな♪ (2019年12月8日 9時) (レス) id: 4c799f114d (このIDを非表示/違反報告)
ゆづづん(プロフ) - 面白かった!お疲れ様でした! (2019年12月7日 20時) (レス) id: 566d442984 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - いえいえ、これからも楽しみにしてます!頑張ってください!! (2019年12月7日 11時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花桜L | 作者ホームページ:http://uranai:nosv.org/u.php/hp/elu
作成日時:2019年4月15日 15時