いつかいなくなる私は 探偵チームKZ事件ノート

小塚side ページ38

セミロングの髪。


白いワンピースの………アーヤ。






小「アー、ヤ？」



アーヤはコクリ、と首を縦に振って優しい笑みを浮かべた。




うん、僕の知っているアーヤだ。







彩「小塚君、ごめんね。」






彼女は微笑んでいる。





だけど、目には涙が浮かんでいた。








国語が苦手な僕だけど、今の言葉の意味は分かったよ。





……分かりたくないのにな。









彩「私ね、皆が哀しむとこ見たくないの。」





そう言って彼女は、目を伏せた。





痛いほどにアーヤの気持ちが伝わってくる。





どうすれば良いか分からない自分が、情けない。




小「…アーヤがいなきゃ、kzじゃないよ」



彩「解散、なんてしないでね。」







アーヤの目は水滴で一杯なのに、力強い。








彩「ちゃんと集合して、喧嘩して、事件を解決してっ…」









アーヤの目から、流れる涙。








彩「ありがと。」








バイバイ、




手を振るアーヤに、酷く心が痛んだ。




やだ、いかないでよ、アーヤ！







こんなにも急にっ、現実をつきつけないでよ………



　









……これは、夢だ。







アーヤは病院を抜け出してないし。









なのに、どうして僕は泣いてるんだろう。

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