いつかいなくなる私は 探偵チームKZ事件ノート

私は嘘をつく ページ19

大きな家に一人。

電話が鳴っただけでビクッとしてしまう。


彩「はい、」

小「僕、小塚だけど。」

彩「あ、今日集合行けなくてごめんね。」

小「全然良いんだけど、あのさ、ユウキさんから聞いたんだ。」




　 『アーヤは病気なの？』









冷や汗が垂れるのが分かったけど、私は冷静を保つ。


勘づかれると思って、答えを用意しておいたんだ。




彩「違うよぉ、私は健康体！」

小「そっか、サイト見てたから心配しちゃった。」

彩「ちょっと、ね。友達がその病気らしくて、どう接せれば良いかな〜って考えてただけだよ。」

小「そうだったんだ。安心したよ。」

彩「心配かけてごめんね♪」

小「大丈夫___じゃ、またね。」




がチャリ。

静かに受話器を置く。




いつか、5年以内にいなくなる私は嘘をつく。


きっとこれからもずっと、嘘をつく。





私がいなくなってから皆は事実に気付くんだ。






『安心したよ。』

小塚君はそう言った。


私は皆を不安にさせてしまったんだ。


その不安がテストとかに影響してないと良いけど。



皆と居るときは絶対に笑顔でいよう。


皆に心配されないように。









これが、皆のためだから。









私は嘘をつく。









私の人生に関わる、大きな嘘を。









どうか、



私がいる間に嘘がバレませんように。

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