異「第70話ぁぁぁぁ!!」 ページ26
「Blade cut through!」
りーちゃんがそう叫んだ途端、僕の視界は反転した。
反転した視界に映ったのは、逃げるりーちゃん。でも、その後ろ姿は、どこか儚げで、もう消えてしまいそうで、
まるで、死を思わせるような__
こうなれば、僕は真っ逆さまに落ちるだけ。
りーちゃんも、死へと堕ちるだけ。
__このままじゃ駄目だよ。
こんなBadendルートなんて…………
異「嫌だ!!!」
僕は叫んだ。そして″アレ″を取り出して__
異「″テンプスストップ″!!」
りーちゃんが視界から消える寸前、なんとか僕は″時間を止める″ことができた。
が、この能力はそう長くは持たない。
何故なら臨時能力だから。
これの媒体は懐中時計。
しかも、螺が幾つか抜けていて、今動いているのが奇跡なくらいだ。
…………せいぜい、持っても十秒間。
早くりーちゃんを助けなければ。
こんな終わり…………絶対に変えてやる。
僕は止まった時間の中、空間切断により真っ二つになった木の幹やら何やらを伝って駆けた。
そしてりーちゃんの背中目掛けて…………
異「うぉりゃあああああああああ!!!」
跳んだ。
りーちゃんの背中が目の前に。
もう少しでりーちゃんの腕を掴めるか。
……そう思ったが、そこで、能力は途切れた。
動き出した時間。
体力も限界なのか倒れ込むりーちゃん。
僕はりーちゃんの腕を掴むすれすれで失敗し、
″もう、この物語をHappyendにすることは出来ないのかな″って絶望感を覚えた。
でもまだ諦めたくない。
そう強く願った次の瞬間。
「″バルーンピストーレ″!!」
そんな声が聞こえて、ものの数秒。
僕とりーちゃんは、丸い球体に包まれた__
†+†+†+†+†
ふよふよ、ふよふよ。
僕らを包む丸い球体、これは…………
異「風船?」
そう、僕らは風船に包まれて、ふよふよと空中浮遊しているのだ。不思議と、息は出来る。
隣で同じくふよふよしているりーちゃんは、倒れ込んだまま動かない。
″え、どうしよう″
そう思った時。
「二人とも、大丈夫ー!?」
頭上から声が聞こえて、見上げてみる。
その声の主は__
異「あ、鴉杞姉!?」
拳銃を持って、にひひ、と笑う鴉杞姉だった。
†+†+†+†+†
鴉杞さんの拳銃からは、銃弾でなく風船が出てきます★
てなわけでことりちゃんにパスぅっ
凛「人格の戦い」胡「第71話」→←凛「第69話」←シンプルだなおい!?by琴凛
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作者名:華瀬咲來 & +琴凛.*♪ x他2人 | 作者ホームページ:http:
作成日時:2015年9月13日 18時