異「その孤独、いつか__第68話」 ページ24
「「「「「「「えぇぇぇ!?」」」」」」」
これが皆の驚きようだ。
まず、括弧の数で、なにかおかしいことは無いだろうか。
戦武のメンバーは全部で八人。
僕は当然話してる側だから驚かない。
薔汰も、ある場所でその話を聞いてしまったらしくて驚かない。
だとすれば、括弧の数は六になる筈だ。
でも括弧は七つ。
即ちどういうことかといいますと、
「まさか、コッ……凛蕾チャンが、異月チャンの実の妹だとは…………」
そうなんです、いつの間にか、来てたんだ。
遊羽先輩が。
この人神出鬼没だからなぁ。もう慣れた。
この前なんて、僕が一人で廊下歩いてたら、窓から覗いてたし。
と、突然。
冥「……ねぇ異月ちゃん。今、複雑な心境?」
冥飴が口を開いた。
異「そりゃ勿論、複雑に決まってる。でも、夢で見たことだし、まだ確証は無い…………」
冥「夢…………?」
異「そう、夢」
万「でも、あまりに根強く残った記憶だと、夢に出てくることってありますよね」
鴉「あぁ、あるある!私も、小さい頃に滑り台から落ちて大怪我したことがすっごく頭に残ってて、今でも滑り台、夢に出てくるわ」
異「根強く、頭に残った記憶…………か」
僕は、正直なところ、りーちゃんが同じ病院で、同じ母親から生まれたんだとか、全く覚えてないし、聞かされたこともない。
だとしたら、何故僕があの夢を見るんだろ……
薔「あ、もしかしたらその、凛蕾さんの記憶に、根強く残ってる事なのかもよ?」
まるで心を読んだかのように、薔汰が言う。
異「…………!」
僕は、はっとした。
異「ねぇ皆。僕、やっぱりりーちゃんのとこ行ってくるよ」
僕はそう言い残し、部室を全速力で飛び出した。
†+†+†+†+†
異「りーちゃん…………居るかな」
僕はひたすら廊下を走る。
りーちゃんに、″ごめん″を伝えるために。
今のところ、部屋にも、教室にも、練習場にも、姿は見当たらなかった。
となれば外か。
僕は″とある場所″を目指して駆け出した。
†+†+†+†+†
″とある場所″__
りーちゃんが、よく風に当たりに来ていたあの木の下。
僕は、りーちゃんの姿を見つけた。
向こうは僕に気付いていない。
となればすることはただ一つ。
僕はすぅっと息を吸って、
異「りーちゃあああああああああん!!」
思いっきり叫んだ。
†+†+†+†+†
むむむ、むむむむむっ…………
ことり、パスるっ
凛「第69話」←シンプルだなおい!?by琴凛→←胡「孤独を謳う…第67話」
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作者名:華瀬咲來 & +琴凛.*♪ x他2人 | 作者ホームページ:http:
作成日時:2015年9月13日 18時