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気づいたらセコムのようになってしまった凛だけど、結局は甘やかしてしまう。
それがいけないことだとわかっていても、大喧嘩した日のことを思い出してしまうのだ。


私と凛が初めて大喧嘩した日。

きっかけは些細なことだったけど、いつの間にか口論に発展して気づけば大喧嘩になっていた。

口が悪いのと明らかに自分は悪くないとしている態度の凛に私はついカッとなって「もういいよ、凛なんか嫌い。どっかいって」と言ってしまった。


今まで何言っても悪口で返してきた凛がしばらくの間黙ってしまったからチラッと様子を伺うと、今まで見た事ないくらい悲しそうな顔をしていた。


凛「....い...やだ」


少し震えた声で凛はボソボソとつぶやく。


凛「お前も...俺を捨てるのか...兄ちゃんみたいに...」

『え..り、りん』

凛「ごめ...なさい......俺が悪かった.....から....きらわないで....」



普段人の心ないのかってくらい泣かない凛が目に涙をためていて、やっと凛が受けたショックの大きさに気づく。


『ごめんね凛。嫌いなんて嘘だから...』


服の袖で涙を拭いて頭を撫でると、私に抱きつき鼻をズビッと鳴らした。


凛「ほんとに?」

『ほんとほんと』


凛は、心が本当に弱っている時に小さい頃のような喋り方に戻ってしまう。
それがさらに私の後ろめたさを感じさせた。


凛「おれのこと、すき?」

『うん、好きだよ』


よかった、と言い疲れてしまったのか凛はそのまま眠ってしまった。


******

...あの出来事があってから私は何かと凛を甘やかしてしまっている。


凛「A、ドライヤー」

『え、ドライヤーくらい自分でやってよ』

凛「...」

『...分かった分かった』


私はやっぱりあの顔に弱いらしい。
凛は相当チョロいけど、私もなかなかだなぁなんて思いながら凛のサラサラの髪をドライヤーで乾かした。

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夜宵 - 未だ楽しみ.... (8月10日 22時) (レス) @page2 id: e63954e689 (このIDを非表示/違反報告)
ほえお(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (5月7日 13時) (レス) id: 2b867f4938 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茶茶。 | 作成日時:2023年3月17日 6時

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