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イゾウさんは少し泣きそうな、呆れたような顔を見せた。
「なぜお前さんはいつも俺の言うことを聞かなんだ…」
『私、まだやり残したことがあるから…イゾウさん死なせる訳にはいかないの』
「そのやり残したことってのは何だ」
『ワノ国に行って弟さんに会ってカイドウを倒す』
「はっ目の前の敵に殺られそうなやつのセリフとは思えないな。
だがそうか、確かに…そりゃまだ死ぬ訳にはいかねェな」
理由なんて本当はなんだっていい。
イゾウさんに生きてて欲しい。ただそれだけで。
あぁ、あの日イゾウさんとマルコが私を助けたのは、
「折角隊長が逃がしてくれたというのにわざわざ死にに戻るとは、相当な恩知らずなようですね」
『おたくの船長ほどじゃないでしょうよ』
1人ずつ、少しずつ幹部を減らしてきたと言ってもまだ半分以上が残ってる。
悪政王アバロ・ピサロ
鬼保安官ラフィット
巨大戦艦サンファン・ウルフ
大酒のバスコ・ショット
死神ドクQ
全く、改めてとんでもないメンツを集めてくれたものだ、黒ひげは。当の本人はもう伸びているというのに。
「くたばりやがれニャー」
「そろそろ引導を渡して差し上げましょう」
『イゾウさん、援護を！
敵全員を先程同様飛ばそうとしたが一瞬浮かび上がった程度で能力が切れてしまった。
くそ、限界か…！？
「よく耐えたよい」
目の前に青い炎の壁が広がった。
その炎は私たちの体を心地いい温度で包み込み少しだけ傷の痛みが和らいだ。その温かさに亡きあの炎が重なりこぼれた涙は1粒のシミを作った。
『…ッマルコ！』
「遅くなっちまってすまねェ、よく生きててくれたよい」
「うちの隊員は…」
「向こう岸にいたやつらにも炎をやってきたよい。他の動ける隊長が助けてやってるはずだ」
向こう岸の敵兵はあらかた倒してしまったようだ。
さすがマルコ。あとは私たちが船に乗り込むだけだという。
だというのに、なんだろうこの違和感。
マルコが来て、みんなの避難も終わって安心できるはずなのに。
どうして。
…あれ、そういえばさっき誰かいなかったような。
何かを見落としているような。
そうだ、あの男はいつからいなかったっけ。
あぁ、あの男の能力は、
とんっ
イゾウの顔が驚きに歪む。
マルコのおかげで体が動かせてよかった。
イゾウさんに体当たりした私の胸には銀色の刃が深深と貫かれていた。
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葵(プロフ) - Reiさん» Rei様コメントありがとうございます。お褒めの言葉が大渋滞で光栄の極みです！長い作品になりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました！！ (9月21日 1時) (
レス) @page28 id: a9dfcafb0e (このIDを非表示/違反報告)
Rei - 最後までお話読ませていただきました!!!作者様マジで文才凄いです!!!!!!感動シーンの耽美に私もう何回も泣いちゃって(オーバーな表現とかじゃなくてマジで)涙腺画だいぶ緩くなっちゃいました（笑）めっちゃ尊敬します。こんな神作品を作って頂きありがとうございました! (8月8日 9時) (レス) @page29 id: b86dee8da5 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます。ドキドキハラハラしていただけて何よりです！なこ様の温かいお言葉本当に嬉しかったです！最後までお読みいただいて本当にありがとうございました！ (2023年2月23日 13時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» ほんの少しでも葵様のお力になれていたとしたら本望です´`* ココナッツでは長いでしょうから、是非ココとお呼びください~ 次作も楽しみにしております！ お疲れ様でした~！ (2023年2月21日 23時) (レス) id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！どのような物語展開になるのかと、頂上決戦始まり時はドキドキハラハラさせて頂きながら読ませて頂いていました。最後はまた巡り巡ってエースとハッピーエンド♡本当に良かったです！！おつかれさまでした(๑>◡<๑) (2023年2月21日 22時) (レス) @page27 id: 2ce513ca08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年2月7日 22時
