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空中を駆けながら青キジを止めるアイリンをあくどい笑みで目線を投げる目の前の男。
どん、どん！
「ぐ……ぜ、ははははは！痛ェじゃねェかイゾウ。俺は
「知っている。だから撃った。お前に銃が効いてよかったよ」
「昔の仲間に対して随分酷ェじゃねェか。アイリンはまだ少し情を残してくれてたぜ？」
「あいつは優しいからな。お前のようなクズにでも情を捨てきれねェのさ、俺と違ってなァ」
アイリンは優しくて、真っ直ぐでどこまでも綺麗な心を持っている。人並みの生活を送っていたら海賊なんて一番縁遠い存在であるほどに。
それでもこれはあの子が選んだ道だ。俺たちに口をだす義理はない。が、
「あいつを泣かせてくれたんだ。お前さん覚悟は出来てんだろうな？」
「昔からお前はアイリンにご執心だったが…そんなにあいつが大事か？」
「今更だな。お前も昔船にいた頃から知ってるはずだ。俺たちの家族に…大事な妹に手ェ出したらどうなるか」
「本当にそれだけかって聞いてんだよォ、イゾウ！お前のあいつを見る目はまるで」
どん！
言葉を遮るように弾丸を放った。
大切な家族、部下、妹。
どれも当てはまる言葉ではあるが、どの言葉もその一言では表しきれないほどアイリンは俺にとって特別な存在だったことは間違いない。
自分でももう彼女に対する感情は言葉では言い表せないほどひたすらに大切だった。それはもう唯一の宝物のように。
これ以上何かを望んだりはしない。
アイリンがただ生きていてくれるだけでいい。
「なら守りきってみろ！お前にできるならなァ！
『ッ！そろそろ来る頃だと思ったよ、ティーチ！』
かくん、と見えない力に引っ張られアイリンの体がバランスを崩したとき。その隙を氷の弾丸が襲いかかろうとしていた。
どんどんどん！！
『ナイス、イゾウさん！』
「ッ何を…！」
アイリンは強い引力に引かれる直前青キジの胸ぐらを掴んだ。そして自分と黒ひげの間に青キジが来るように体制を無理矢理入れ替える。
『イゾウさん！青キジを！！』
「ッだが」
『いいからッ』
パァン
そしてそのまま黒ひげの手が青キジに触れた瞬間1発の銃声が響く。
煙を上げたのはイゾウ愛用の二丁拳銃ではなく、アイリンが持っていたはずの軽い小型拳銃だった。
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葵(プロフ) - Reiさん» Rei様コメントありがとうございます。お褒めの言葉が大渋滞で光栄の極みです！長い作品になりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました！！ (9月21日 1時) (
レス) @page28 id: a9dfcafb0e (このIDを非表示/違反報告)
Rei - 最後までお話読ませていただきました!!!作者様マジで文才凄いです!!!!!!感動シーンの耽美に私もう何回も泣いちゃって(オーバーな表現とかじゃなくてマジで)涙腺画だいぶ緩くなっちゃいました（笑）めっちゃ尊敬します。こんな神作品を作って頂きありがとうございました! (8月8日 9時) (レス) @page29 id: b86dee8da5 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます。ドキドキハラハラしていただけて何よりです！なこ様の温かいお言葉本当に嬉しかったです！最後までお読みいただいて本当にありがとうございました！ (2023年2月23日 13時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» ほんの少しでも葵様のお力になれていたとしたら本望です´`* ココナッツでは長いでしょうから、是非ココとお呼びください~ 次作も楽しみにしております！ お疲れ様でした~！ (2023年2月21日 23時) (レス) id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！どのような物語展開になるのかと、頂上決戦始まり時はドキドキハラハラさせて頂きながら読ませて頂いていました。最後はまた巡り巡ってエースとハッピーエンド♡本当に良かったです！！おつかれさまでした(๑>◡<๑) (2023年2月21日 22時) (レス) @page27 id: 2ce513ca08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年2月7日 22時
