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分断された陸路、向こうに残ったアイリンと黒ひげ海賊団。
それはまるで本当に1年前と同じようなあの状況。
「アイリンッ！！」
『マルコはみんなのことをお願い。そっちの雑魚はマルコがいればなんとかなるでしょ』
「馬鹿！アイリン戻れ！！」
蘇ってくるのは親父の最期の姿。
何度も何度も夢に出てくるあの光景。何もすることの出来なかった自分の無力さをあの日から夜の数だけ呪った。
もう二度と繰り返す訳にはいかねェのに。
『こいつらがいたら逃げられるもんも逃げられなくなるでしょ。大丈夫、ちょっと足止めするだけだから
さっきも言ったけどあなたは指揮官。みんなを先導する役割がある。みんなを連れて早く船に』
「馬鹿なこと言ってんじゃねェ！お前一緒にもがこうっつっただろうが、言ったそばから死に急ぐような真似すんなよい！」
本当はこんなことを言っても無駄だろうと心のどこかで思っていた。
アイリンは自分が決めたことなら誰の反対だろうと押し切って、俺の言うことなんて聞かずに行っちまう。
出会って半年で船をおりた時も。
頂上戦争へ出陣することを親父が止めた時も。
瀕死の重傷から目を覚まして数ヶ月でひとりで旅に出た時も。
いつもお前はそうだった。
『マルコ』
それを決めた時のお前の目はいつも真っ直ぐだった。
お前はエースのことを真っ直ぐだと言っていたけど俺から見ればあいつと同じくらい、それ以上にお前は曲がってくれねェやつだ。
『すぐ戻るから、心配しなくてもちゃんと帰るから。
先行って待ってて』
その目を前にするとどうしても俺は声が出せなくなる。
お前のそれは大嫌いなところで、どうしようもなくアイリンと言う人間に惚れたところだから。
行くな、その一言すらも喉を通らない。
『みんなのこと、よろしくね』
アイリンは笑顔を見せるとその顔を前方に向ける。
知ってるんだ俺は、その笑顔は本当の心の底からの笑顔じゃないってことを。
お前自身が不安で自分の言葉に縋りたい時の強がりだって。
「アイリンッ！」
いい加減ひとりで勝手にどこかに行こうとするな。馬鹿娘。
「お前さんはそういうことをすると思っていたよ」
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葵(プロフ) - Reiさん» Rei様コメントありがとうございます。お褒めの言葉が大渋滞で光栄の極みです！長い作品になりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました！！ (9月21日 1時) (
レス) @page28 id: a9dfcafb0e (このIDを非表示/違反報告)
Rei - 最後までお話読ませていただきました!!!作者様マジで文才凄いです!!!!!!感動シーンの耽美に私もう何回も泣いちゃって(オーバーな表現とかじゃなくてマジで)涙腺画だいぶ緩くなっちゃいました（笑）めっちゃ尊敬します。こんな神作品を作って頂きありがとうございました! (8月8日 9時) (レス) @page29 id: b86dee8da5 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます。ドキドキハラハラしていただけて何よりです！なこ様の温かいお言葉本当に嬉しかったです！最後までお読みいただいて本当にありがとうございました！ (2023年2月23日 13時) (レス) id: d6d31879de (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - 葵さん» ほんの少しでも葵様のお力になれていたとしたら本望です´`* ココナッツでは長いでしょうから、是非ココとお呼びください~ 次作も楽しみにしております！ お疲れ様でした~！ (2023年2月21日 23時) (レス) id: a1f85287cc (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！どのような物語展開になるのかと、頂上決戦始まり時はドキドキハラハラさせて頂きながら読ませて頂いていました。最後はまた巡り巡ってエースとハッピーエンド♡本当に良かったです！！おつかれさまでした(๑>◡<๑) (2023年2月21日 22時) (レス) @page27 id: 2ce513ca08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2023年2月7日 22時
