１５話「help」 ページ15
.。沖田side
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ、ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ…
耳を煩く刺激する音で目が覚める。
外を見ると日がまだ低いことから、時刻は大体七時といったところか。
こんな朝早くに俺の睡眠妨害をしてくる人なんて、近藤さんくらいだな。
音のする方向に足を運ぶと案の定目の前には玄関がある。
思っていた通り、ドアを叩いている音だったらしい。
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ、ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ…
「(何だってんだ、こんな朝っぱらから)」
「チャイム押せよ」なーんて考えながら、少々重たいドアを開けた。
「どうしやしたk＿＿『ヘルプ！ヘルプ！！』
「は？」
『ヘルプミ＿＿』ｶﾞﾁｬﾝ
俺は驚いた勢いで、咄嗟にドアを閉めた。
.
「で、宿題を写させてもらいに来たと。」
『そう！学校まで残り三日もあるし、写しくらいなら今日だけでも完成出来るかなって思って！そーいうことだから、さっそく写させて♪』
「やーだねィ」
『ありが＿＿え？』
「それが人に頼む態度かって言ってんだ」
まあ宿題何ていくらでも写させていーんだがそれじゃあ面白くねぇだろ？
さて、どうしてくれようか。
『じゃあ、私の体でご勘弁を！』
「あぁ、体………何言ってんの…？」
思わず固まってしまった。
こいつそんなこと言うっけ…。
体って、……あーいうこととかそーいうこととかシ放題ってことだろ？
でっでもそれはまだ早ェーよな。つーかどこまでシていいんだ！？
『総悟ー？』
「っ……！」
Aは躊躇いもなく俺の方に近寄る。
そしてこの時の俺の脳内はピンク一色だった。
ちょっまだ準備できてねーし、それにお前から来るのかよ！
あくまで俺が受け？いやいやいや、間接的には俺が攻めなんだけど、こいつが手取り足取り教えてくれんのか？俺初めてだしな…、ん？だったらこいつもだ。
『おーい』
「…どうした」
『そっちがどーしたの？………何がいいって聞いたの』
「何って……、俺のナニしかねーだろうが……」
『ん？』
目を逸らしていると「早く」と急かしながら、ベットに座っている俺の隣に来た。こちらを窺がう形で俺の顔を覗き込んでくる。
「待てって……！」
『教えてよ』
「………」
『私の、』
「ｺﾞｸﾝ……」
『何の臓器がいいですか…？』
「……へ？」
体ってそっちか。あぁ、そんなとこかと思ってた。
でも………、
「ここまで引き延ばしといて結局臓器提供かよ！」
『な、何々…？』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
依兎｡.ｲﾄ.。 - すすさん» すすさん、ありがとうございます！初めてもらったコメントが褒め言葉で凄く嬉しいです！これからも更新頑張るので、僕の文才もない作品見てやってくださいw (2021年2月23日 13時) (
レス) id: 204f45673b (このIDを非表示/違反報告)
すす(プロフ) - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます！今日から作品読んでたんですが、すごい内容が面白くて最高です！更新頑張ってください！ (2021年2月22日 19時) (レス) id: 9c1889318b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：依兎｡.ｲﾄ.｡ | 作成日時：2021年2月13日 22時
