1.入学式【リリィ・アイリス/響《HIBIKI》】 ページ1
『此処に宣言しよう。争いは終わりだ!』
沢山の人々の命が失われて、五年。
◇◇◇◇
「入学式だーっ!」
この国の王女リリィ・アイリスは、学園に足を踏み入れた。
彼女は年齢的に二年生だが、今日入学する。
金髪の髪は太陽に光らされ更に美しく。
その相貌は照らされて、彼女は一際輝いていた。
正に天性のスターと、彼女は呼べるだろう。
「…新入生の皆さん」
静かに鼓膜を震わす優しげな声。
希望王。
「良く来たな。この学園に」
高圧的な低い声。
絶望王。
「仲良く、学園で生活しましょうね。」
穏やかで包み込む落ち着いた声。
人類王。
ああ。反吐が出るなぁ。
「体育館に集まりましょうね」
人類王の指示のまま、見取り図を持ち体育館に向かった。
◇◇◇◇
「リリィ様、此方にどうぞ」
「はーい。ありがと」
義理の兄弟と共に王族専用の席に座る。
見晴らしが以外に良い。人の視線が痛いけど。
まだ音声は続く。
挨拶だの学校の設備だの云々かんぬん…
退屈だと、欠伸を噛み殺す。
てか誰も話してないのすごいな。呼吸とかしか聞こえない。
「僕達王の息子や娘からも挨拶、貰いましょうか」
「はい?」
眠気が一気に吹き飛んだ瞬間、私の手の中にはマイクが。
嘘じゃん。なにそれ。パワハラだよクソ親父と叔父さん。
はぁ…と溜め息を吐いて言った。
「初めまして。人類王の娘、リリィ・アイリスでしゅっ…」
……困惑の音、感覚、表情、匂い。
……ああ。
終わった。
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白花桜 - 更新しましたー (2020年6月7日 21時) (レス) id: 2fb229e0ec (このIDを非表示/違反報告)
白花桜 - 更新しまーす (2020年6月7日 20時) (レス) id: 2fb229e0ec (このIDを非表示/違反報告)
茶々(ピンク)(プロフ) - 更新しました! (2020年6月6日 14時) (レス) id: 52271b36b8 (このIDを非表示/違反報告)
茶々(ピンク)(プロフ) - 更新します……! (2020年6月6日 14時) (レス) id: 52271b36b8 (このIDを非表示/違反報告)
時計(プロフ) - 更新しました! (2020年6月6日 14時) (レス) id: 242ac85fef (このIDを非表示/違反報告)
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