乙女ゲームのはず？ 【wrwrd！】

図書室 ページ6

図書室は静かで落ち着く場所だ


図書室にも解像度がいい人がいる


図書室の扉を開けると


em「あ、涼さん！」


攻略キャラのエーミールが近づいてくる


この人も攻略キャラで、この前にヒロインと楽しく話していた


何で仲がいいかと言うと、ただ私がよく図書室に来るからだ


エミさんは図書常任委員だから常にいる


だから自然と仲良くなった


いつもおすすめの本の話などしている


em「そうだ！今日のおすすめの本はですね」


なんて言いながら本棚へと近づいていく


本棚には少数の本しか置いてなかった


エミさんが本を探していると、本棚の後ろ側にいたモブ男子が暴れだす


ちょっかいの出しあいだろう


此処は図書室なのに何をやってるんや


すると、モブ男子が本棚には当たり本棚がエミさんの方へ倒れる


全てがスローモーションに見える


私は全速力でエミさんの元へ行き、エミさんを抱き締め本棚を片手で押し上げる


モブ男子達が心配そうに駆け寄ってきた


てか、私エミさんに壁ドンしてるよな、なんて思う


「なぁ、此処は図書室やで？何暴れとんねん」


モブ男子達に言うと、ひっ、と情けない声を出す


本棚をなんとか押し上げ、もとの通りにする


「エミさん、怪我はないか？」


em「涼さんこそ！手が赤くなってっ」


エミさんが私を手を優しく掴みながら言う


「こんなん大丈夫やで、エミさんが怪我しなくて良かった」


ただそれだけが心配やった


エミさんは泣きそうな顔だ


em「.......医務室へ行きましょう」


エミさんは辛そうだった


そんな顔をさせたくて庇ったんちゃうんやけどな


エミさんは私の痛くない方の腕を引っ張って先を歩く


顔は下を見ていて見えなかった

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