乙女ゲームのはず？ 【wrwrd！】

階段注意 ページ4

授業の移動中


トントンと理科室へ移動していた


駄弁りながら足を動かす


すると、目の前にヒロインと鬱が居った


どうやら楽しそうに話しているらしい


隣のトントンの顔が曇る


鬱みたいにアピールしたらええのにな


なんて思うけど、こいつ童貞やったわ


無理やな、と思う


向こうは階段を上がってきてる、で私たちは階段を降りようとしていた


すれ違う寸前、鬱が足を滑らした


ヒロインは目を見開いていた


危ないっ


そう思って鬱の腕を掴み、引っ張る


鬱の重心が此方に向き、私へ飛び込んでくる


「大丈夫か？」


混乱中の鬱を安心させるかのように微笑めば、向こうはどんどんと顔を赤くする


なんや、最近は顔を赤くさせるのが流行りなんか？


ut「あ、え、うん......ありがとう」


鬱は戸惑いながらも感謝を述べる


いつもの威勢は何処にいったんやら


桃「鬱君！大丈夫？」


ヒロインがそう言うと、鬱は我に返ったのかバッと私から離れる


「鬱、そんな急に離れんな、落ちたらどうすんねん。お前が怪我するやろ？」


ut「僕の、心配なん？」


「......？当たり前やろ？」


何を聞いとるんか


tn「涼、もうすぐで授業始まんで？」


「うわっ、本当や！」


tn「大先生、桃さん！じゃあ後で」


ヒロインの名前呼ぶときだけ威勢ええな


「おらぁ！走るぞ！」


トントンの腕を掴んで階段をかけ降りる


生憎、理科室は遠いから走らへんと間に合わんかもな


全力疾走をトントンちしてたら教頭に怒られたけど無視した


トントン生徒会副会長やけど、ええんか？

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