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"私" ページ27

私は図書館で前世の"本当"の自分と総統閣下の関係を調べていた


目ぼしい書類は無く、少し気が落ちそうだ


もう戦争が近い


それは長引くと私は予想している


別に今じゃなくてもいいが、少なくても調べたかった


未だに泣き顔が離れないんだ


その顔を思い出すたびに胸が引き締められるような気がする


em「戦争直前に調べものなんて、貴方しかいませんよ?」


「......教授」


隣から声が聞こえて向けば、にこりと笑っているエーミール教授が居た


em「あれ?今回はアリオン国についてですか?」


「えぇ、ミリオ・フューラーについて知りたくて」


そう言えば教授は驚いたように目を見開いた


em「.....へぇ、それは何故?」


「悪役と総統閣下の関係をより知りたくて」


em「それはあなたの知っての通り、悪総統と革命軍のリーダーですよ」


「そうですが、本では分からないことがありますよ。それを憶測するのも本の醍醐味ですが

教えてくれませんか?元革命軍戦争屋の貴方から関係を聞きたいんです」


そうにこりと私も笑い返せば、教授の顔は強ばる


em「.....最初からそれが目的やったね?」


「さぁ、今思い付いただけですよ」


em「はぁ、ますますあの人に似ている」


教授は勘弁したように両手を上げた


em「では教えましょう。ミリオさんとグルさんは家族でした、それはもう幸せそうな」


「幸せ、か」


em「ですが、ある時町に噂が流れたんですよ。ミリオ総統様は暴君で冷徹なお方だと

最初は私たちも否定してましたし、ミリオさん方も否定していたんですが

ある時、本当に噂のようにミリオさんは変わってしまったんです

それを止めようと立ち上がったのが私達です

見事に倒しましたよ


いまじゃあもう、幸せを壊す選択ですよ」


「殺したんですか?」


em「えぇ、そうです。ですがあの悲劇を裏で操っていたのはアリオン国と言うが近年分かりました」


全てのピースがはまるように脳にスッと入ってくる


アリオン国の"計画"


ミリオ・フューラーとグルッペン・フューラー


あぁ、そうだった


急に頭を強く鈍器で殴られたように頭が痛くなり、目の前が歪んでいく


"エーミール"が焦って私を見ていた


その光景を最後に、目の前は真っ暗に暗転した







全てを思い出した

"本当"の私を

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作品ジャンル:泣ける話
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一縷(プロフ) - 無気力人間Aさん» 態々ありがとうございます。確かに運営側やサイトに支障が出てしまっては此方も彼方も困ってしまいますね、これからは気を付けます (2020年3月25日 23時) (レス) id: 8b4c95c75f (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - 横からすみません…https://uranai.nosv.org/u.php/hp/tyattokinsi/ 分かりやすく説明してあるので是非見てください (2020年3月25日 22時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
一縷(プロフ) - モモンガ大差さん» コメントは自由なので会話?はいいような気がしますが、コメントしにくいのなら直しますね (2020年3月1日 18時) (レス) id: 8b4c95c75f (このIDを非表示/違反報告)
モモンガ大差 - コメント欄での会話はあまりしないほうが…。話すならボートとかではどうでしょうか…? (2020年3月1日 17時) (レス) id: cad9c090dc (このIDを非表示/違反報告)
一縷(プロフ) - 彗さん» 眼福笑笑 (2020年3月1日 15時) (レス) id: 8b4c95c75f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:一縷 | 作成日時:2020年1月28日 21時

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