大倉くんのヒロインにはなれない。 (ページ21)

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21.二人の放課後ページ21

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安『一花は、ずっと昔から大倉しか見てない。』

大『……』

呆然と立ち尽くす大倉くん。
安田くんは泣き崩れてて

私は…また…何も出来ずに二人の間にいた。

いつだって…本当に私が泣きたい時には
私よりも辛い人が横にいて、わたしの涙なんて
その人達からしてみれば…綿あめみたいに
甘すぎて軽すぎて泣けないんだ。

泣けるはずがないんだ。

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次の日、死ぬほど嫌だった学校に行った。

だって、大倉くんと私と一花ちゃんは同じクラスで。
こうなる事を予想してたかのように、安田くんは別クラス。

教室までの足取りが重い。本当に重い。

教室に入ると、2人はいつも通りで。
いや…正確には、一花ちゃんだけが…いつも通り。

大倉くんは…ずっと一花ちゃんを目で追ってる。

4時間目の授業が終わって、お昼休みに入る頃

大『一花。今日の放課後、時間作って。』

大倉くんが一花ちゃんにそう言ってたのを聞いた。

一花ちゃんは不思議がりながらも

一「おっけ〜」

と。

きっと大倉くんは、昨日安田くんから聞いたことを
一花ちゃんに確かめるつもりなんだ。

だから今日、私はすぐに帰ろう。

すぐに。

そう思ってたのに、、

先生「日直は放課後、職員室に数学の教科書を持ってきてくれ」

男子「スマン！今日バイト入っちゃって！放課後の掃除当番A変わって〜！明日なんか奢るわ！」

「わかった…。」

なんでこうなるの。

早く終わらして帰ろう。

6時間目が終わって、皆が帰って行く中、大倉くんと一花ちゃんは2人で教室を出ていった。鞄だけ教室に残したまま。

それを確認した私は、先に掃除を終わらせて。
後は教科書を持って行ったらすぐに帰れるように、鞄を持って

クラスメート全員の数学の教科書を持って、、
大倉くんのノートを1番上にして……

「よいしょ、っと」

教室から出た。

横『それ重ない？』

階段を降りていたら、後ろから横山先輩。

横『職員室やろ、半分持ったるわ』