プロデューサーと悩み ページ2
南雲Aには三つ悩みがある。
一つ目は
「いいですか!?
私はアイドルではなく、プロデューサーです。
あなたがたとは距離をわきまえなければいけない立場なのです!」
朝から、プロデュース科唯一の生徒、南雲Aの怒りの声が校内を走る。
その声の元は、彼女が所属している2年B組の教室からだった。
「なのに朝から急に抱きつかれては、ファンの子に何か言われたら私の首が飛びます!
皆さんがアイドルだから言ってるんです!
あなたたちのプロデュースやモチベーション上げは喜んでさせていただきますが、関係の無いことで私に危害が及ぶことは断固拒否です!
自分達がどれくらい凄い立場なのか自覚してください!」
しかし、そんな彼女の言葉に耳を貸そうとするものは一切いない。
「もぉー朝からうるさいんだけど?
アイドル以前に俺たち高校生なんだからさぁ、スキンシップ、スキンシップ♪」
と言う人まで出てくる始末だ。
そして彼女の悩み二つ目。
「朔間さん!
ほんとうにあなたって人は……
朔間さん!聞いてますか!?」
「……」
「……朔間さ……。
……凛月……さん」
「えー?そうだっけ?」
「……ぐぬぅ……。
……りっ、……凛……月……」
「よく出来ました。
なぁに?A?」
「……まぁたそうやって軽々しく頭を触る!
それをどうにかして欲しいと言ってるんですよ!」
真面目が故にからかわれるということだ。
最後に三つ目
「弟君には抵抗なさそうに名前で呼ぶのに俺たちは苗字にさん付けって妬いちゃうなぁ?」
「そ、それは、鉄虎……弟は弟ですし……。」
「家族じゃなくても、ファンの子達は思い思いに俺たちのことを呼んでるけど?
それとも、Aは俺達のファンじゃないの?俺たちを応援してくれないの?」
「それは、違っ……。
み、みんなが好きなので……一番近くで、手伝えるこのポジションを……守ろうと……。
なので、応援しないわけでも、ファンでないわけでもないです……!」
「へぇ?俺達のこと好きなんだ?」
「な、なんですか……」
「いや、じゃあ次は俺だけが好きって言って貰えるようにしようかなぁって?」
不意打ちで心臓に悪いことを言うアイドルたち。
このようにいつも彼女は頭を抱えている。
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結葉(プロフ) - 更新待ってます‼ (2023年3月4日 10時) (レス) @page30 id: d9ce17d90a (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - れいありすさん» コメントありがとうございます!思ったことを言葉に表すの難しいですよね。それでも伝えようとしていただけただけで本当に嬉しいですし、ありがたい気持ちでいっぱいです。不定期更新ですが完結は必ずしますのでゆっくりとお楽しみいただけると幸いです。 (2020年4月27日 11時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
れいありす(プロフ) - この物語とても面白いです!言葉では表せない位何て言うか...面白くて大好きです!更新頑張ってください!応援しています! (2020年4月27日 8時) (レス) id: 897e8a62fb (このIDを非表示/違反報告)
Music(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました (2019年11月30日 10時) (レス) id: ac04f81fab (このIDを非表示/違反報告)
矢澤こゆき(プロフ) - 時間一日(ときまいちじつ)さん» 作者さんの更新が速すぎて驚きました。投稿ありがとうございます!! (2019年11月24日 19時) (レス) id: 9da7dff2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時間 一日(ときま いちじつ) | 作成日時:2019年10月13日 16時